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episode1. ページ1

「皆さん、おはようございます!突然ですが今日からクラスの一員になる人を紹介します」

ある日の朝。いつになく機嫌の良いクラス担任の紺野先生が放った衝撃的な言葉に生徒達がざわつき始めた。生徒を鎮めるように手を叩き、ドアに向かって入って来いと指示をする。

白馬や紅子等、転入生が多いこのクラス。また転入生か、なんて小さく呟きながら俺は窓の外に視線を向けた。

扉を開ける音と共にざわめきが一層大きくなる。惚けたようなため息を吐く人も居れば、おおっと歓声をあげる人も居た。

「__初めまして、白雪Aです。宜しくお願いします」

澄んだソプラノヴォイスが耳に届く。告げられた名前に思わず黒板の方へと視線を向けた。驚きのあまり目を丸くする。

腰あたりまである栗色の髪に、蒼いアーモンド型の瞳。小さい頃に会った時に比べて大人っぽく綺麗になっているが、かつてライバルだったアイツに間違いない。
そう、確信する。

「えーっと……黒羽君の隣が空いてるから、そこに座ってくれる?」
「はい」

マジかよ、と口から零した。茶化すクラスメイトの声に、少し照れくさそうに頬を掻きながら椅子を引くA。その仕草は小さい頃から変わっていなくって。

「また会えたね。改めて、宜しく」
「ああ」

少し速くなった心臓の鼓動を隠すように、素っ気なく返事をする。幼い頃に抱いていた恋心がまた、花を開いたような気がした。

「じゃあ一時間目は質問タイムにしようかしら?本当は数学だったんだけど、特別ね」

教室の至る所で歓声があがる。予想外の展開だったらしく、Aが驚いた様に目を丸くした。先生に促されて黒板の前へと立つ。

「あの子、知り合い?」
「知り合いって言うか……マジックのライバル、って感じ。ガキの頃はアイツに敵わなかったけどな」

episode2.→



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シルビア-Silvia-(プロフ) - つばき-tubaki -さん» ありがとうございます!!!自分でも書いてて叫びそうになりながら頑張りました(?)お褒めの言葉嬉しすぎます……!頑張りますね! (2019年6月9日 17時) (レス) id: 1b30589c5a (このIDを非表示/違反報告)
つばき-tubaki - - シルビアさんもHoneyWorks さんが好きなんですね私もです!!!アリサちゃんのセリフが出てきた時嬉しくて叫びました(笑)。Honey Works さんみたいに面白いです!更新頑張って下さい! (2019年6月9日 17時) (レス) id: 4f1f916ec6 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア-Silvia-(プロフ) - 天音さん» そうです!!!アリサちゃんのそのセリフが可愛すぎてどこかで使えないかなぁと思って入れました笑HoneyWorksさん大好きなんですよ……!!ありがとうございます、更新頑張りますね!! (2019年6月8日 23時) (レス) id: 1b30589c5a (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 恋人になったんですね!ずっといつ告白するのかハラハラしてました。あの、もしかしてepisode41の「好きすぎて、やばい」ってHoneyWorksさんの「生意気ハニー」の高見沢アリサちゃんの台詞ですか?(違ったらごめんなさい)更新頑張って下さい(長々とすみません)。 (2019年6月8日 22時) (レス) id: d5e2e87506 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア-Silvia-(プロフ) - 美紅さん» お褒めの言葉ありがとうございます〜!これからもドキドキさせられるよう頑張りますね笑 (2019年5月1日 15時) (レス) id: 1b30589c5a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Silvia | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年3月20日 14時

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