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27話 ページ29

「れ、零・・・・・・さん?」
「そうそう」

少し頬を桜色に染め、躊躇いつつも懸命に名前で呼ぼうとしてくれるA。
口元が僅かに緩むのを感じる。それに気付いたのか、ふわりと笑って返してくれた。
よく出来ました、と揶揄う様に付け足すと、彼女が不満げに頬を膨らませる。

「子供扱いしないで下さい・・・・・・!」
「俺よりはまだ子供だろう?」
「・・・・・・零さんの、ばか」

一ミリの威圧感も感じない罵倒の言葉。
拗ねたように口を尖らせたAが、あからさまに別の方向を見ながら呟いた。

**
「7号車で仔猫ちゃんを見かけたわ。作戦開始ね」
「ん、了解了解〜」
「はい、了解しました」

__場所は変わり、食堂車。
赤井に変装したベルモットに軽い口調で返事をするAを見ていると、本物ではないのに思わずベルモットを殴りそうになってしまう。

「じゃあ、私達も行動に移りましょう」
「ええ、そうですね」
「いやぁ、料理もワインも最高っすね!」

歩き出そうとした瞬間、聞き覚えのある声が聞こえた。
その方に視線を向ければ毛利さんが食事をしており、その後ろの窓からは綺麗な山が一望できる。一箇所で煙がもうもうと上がっているのは野焼きか何かだろうか。
コートのフードを外し、怪訝な視線を窓の外に向けているA。
貨物車の方をじっと見つめており、少し理解に苦しむような表情をした。何か知っているのだろうか。

28話→←26話 *ベルツリー急行編



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シルビア-Silvia-(プロフ) - 黒武さん» 申し訳ないです!すぐ直させていただきます、ご指摘ありがとうございます!! (2019年4月23日 5時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
黒武(プロフ) - 設定で29歳とありましたが、それだと安室さんと同い年になっていますよ...。諸伏さん登場の回で『年上なんだ』と言っていたので、夢主ちゃんの年齢はもう少し下だと...。 (2019年4月22日 23時) (レス) id: f0ec619330 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア-Silvia-(プロフ) - たんぽぽ珈琲さん» あっごめんなさい……!!すぐ直します、ありがとうございます!! (2018年12月19日 21時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ珈琲(プロフ) - Please select a storyですよ(小声) serectじゃなくてselectですよ(こそこそ) (2018年12月19日 21時) (レス) id: 24c9be7e32 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - 砂肝さん» 嬉しい感想ありがとうございます。嬉しいです、更新頑張ります! (2018年5月26日 16時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Silvia&愛子 x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年5月23日 19時

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