検索窓
今日:75 hit、昨日:44 hit、合計:206,253 hit

*episode 絆創膏* ページ8

「そう言えば蘭お姉様のお父様はどうなさったんですか?」
「お父さんならまだモニターをチェックしてるか先に帰ったかのどっちかかな。・・・・あ、此処だよ!江古田駅」

乗降ドアが開くと同時に電車から降り、辺りを見回して改札を探す。向こうに“改札”と書いてある看板を見つけてくいくいと園子お姉様の袖を引いた。

「もう、何でそんなに急ぐのよ」
「改札を出ればお兄様が待ってるんです!」
「格好良い?」
「そんなレベルでは済まされないくらい格好良いですよ。私、お兄様が大好きなんです」

嬉々とした表情を浮かべて園子お姉様が私の手を握る。蘭お姉様も興味ありげな様子で改札へと向かう足を速めた。

江戸川君がじっと私を見ているが今はお兄様が優先だ。改札を出てきょろきょろすると、近くのモニュメントから体を起こす快斗お兄様の姿が視界に映った。

「お兄様!」
「お帰り。一人で来たのか?」
「いえ・・・・蘭お姉様と園子お姉様と江戸川君に送ってもらいました」

赤面する園子お姉様に快斗お兄様が苦笑する。三人に歩み寄り、とんでもない破壊力を秘めた爽やかな笑顔で礼を言った。

「ねえ、こんなイケメンとか聞いてないんだけど・・・・」
「褒めて頂けて光栄ですよ」

慣れたようにお兄様が笑う。多分格好良い、とかイケメン、とかは言われ慣れているのかな。もう次元が違うから。

バイバイ、と手を振って名残惜しそうな園子お姉様と蘭お姉様、江戸川君と別れる。三人の姿が見えなくなったところで、お兄様の右頬に絆創膏が貼ってあることに気付いた。

「さ、青子の所に直行するぞ」
「はい!」

ぐぅぅ、とお兄様のお腹が音を立てる。・・モノクルの事を話すのは後で良いかな。ポケットの中に手を突っ込むと、中にあるそれがカチャリと音を立てた。

*episode 正体は*→←*episode 素顔*



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (128 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
263人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

シルビア@快斗君神推し(プロフ) - アイリスさん» ありがとうございます!快斗君格好良すぎて…… (2018年6月2日 12時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
アイリス(プロフ) - 展開が甘酸っぱい…快斗に惚れ直しました(笑)これからも応援しています! (2018年6月2日 12時) (レス) id: b4b2c4fcf3 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - ピッピさん» ありがとうございます!応援に応えられるよう頑張りますね! (2018年5月29日 18時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ(プロフ) - 快斗ー!!めちゃくちゃカッコいいです!!10点連打機能がない占ツクを初めて恨みました…!笑 続きも応援しています(*^^*) (2018年5月29日 11時) (レス) id: d3db016fb1 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - MONOさん» ありがとうございます(^^♪ (2018年5月26日 18時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Silvia | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年4月23日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。