*episode 癒される匂い* ページ25
__解毒効果が切れるまで後二日。
快斗が退院し一人で家に居るのもつまらないため、久々に制服へと腕を通して二人で家を出る。青子はどうやら日直らしく、朝早くに家を出たそうだ。
「お前がセーラー服着てるのってなんか新鮮だな」
「まあね。学ランならつい最近着たけど」
服に染み付いていた、快斗の落ち着く心地良い匂いにめっちゃ癒されてたことは言わない。変態だと思われたら嫌だから。
学校に向かう途中、小学生の集団とすれ違う。その中にいた少年__江戸川コナン、もとい工藤新一に凝視されたがそれは放っておいて。
「次の獲物はどうするの?」
「傷が痛くなくなるまで怪盗キッドはお預けだ。この前、言ったよな?“退院したら覚えてろよ”って」
意味深に快斗が笑う。冗談じゃなかったの、と言えばんなわけないだろ、と返された。
「夜、無防備だったら容赦なく襲うから。俺だって男なんだからそんくらい当たり前」
「快斗と一つ屋根の下って時点で覚悟はしてたけどね」
皮肉を吐き、教室のドアを勢い良く開ける。それまで騒ついていたクラスメイトが一斉にこっちを見、口元を緩めながらわっと集まってきた。
*
「復帰早々夫婦で登校ですかあ?」
「夫婦じゃないから!」
冷やかしの声や指笛の音が教室内を飛び交う。いつの間に私と快斗が夫婦扱いされてるのか、とか何で快斗が満更でもなさそうな顔をしているのか、と突っ込みどころがありすぎる。
「ついにシた訳?黒羽と七瀬」
「んなことしてねえよ!A、お前も何か・・・・」
ド直球な質問に紅い顔で快斗が反論し、訴えかける様な視線を私に向けた。ふん、と鼻で笑って自分の席に座る。
「さあ、どうだろうね。真夜中に手錠で拘束された挙句、ファーストキスを強奪されたんですけど?」
「そのことは忘れてくれって!」
「黒羽が認めたぞ!」
男子が一斉に快斗に飛びかかり、次々と質問をぶつけていく。ざまあみろ、と言わんばかりに笑うと快斗が口パクで何かを言ってきた。
“よ る お ぼ え て ろ よ”
*episode 宣言通り*→←*episode チェーン・デスマッチの後は*
263人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - アイリスさん» ありがとうございます!快斗君格好良すぎて…… (2018年6月2日 12時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
アイリス(プロフ) - 展開が甘酸っぱい…快斗に惚れ直しました(笑)これからも応援しています! (2018年6月2日 12時) (レス) id: b4b2c4fcf3 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - ピッピさん» ありがとうございます!応援に応えられるよう頑張りますね! (2018年5月29日 18時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ(プロフ) - 快斗ー!!めちゃくちゃカッコいいです!!10点連打機能がない占ツクを初めて恨みました…!笑 続きも応援しています(*^^*) (2018年5月29日 11時) (レス) id: d3db016fb1 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - MONOさん» ありがとうございます(^^♪ (2018年5月26日 18時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ