第014夜 ページ14
負けたチームは邪魔にならないところで見学中。
隣にいる黒羽くんは、とても不機嫌になっていた。
敵チームだった【Aチーム】は中森さん以外の男の子2人と女の2人はバスケ経験者だった。
しかも、この学校のエース様と副キャプテン様だったという。
そんな最強とも呼べる人たちが1つのチームに集結すれば、勝ち目はないに等しい。
「ずるくね…!」
「仕方ないですよ。先生が『これは決定事項だ、異論は認めない』と言って聞く耳すら持たなかったんですから」
「平等にしろってんだよ!!」
「キミはあの先生に恨まれたことでもしたの?」言いたくなるほど、黒羽くんを見るあの先生の“ラッキー”と言いたげな瞳で、少し疑問にもなった。
…けど、普段の授業態度を見ていれば、わからなくもない。
「つーか! 本当に暑くねぇのか?
もしかして、脱げない理由でもあんじゃねーの?」
彼の言葉に思わずピクリと反応してしまい、彼は“やっぱり!”と言い私のジャージを剥ごうとしたので、チャックの金具を左手で握りしめてもう片方の腕は上に上げて、頬目掛けて思い切り振り下ろした。
体育館にバチィィン!! という効果音が鳴り響いた。
「黒羽くんのえっち!!」
といい私は体育館を走って出て行った。
体育館を出て扉の後ろに立ち、体育館内に耳を澄ませると先生と中森さんの怒声が炸裂していた。
『何やってんのよ快斗!!!
早くAちゃんを追いなさい! 謝りなさい!!』
『黒羽ぁ、それは良くないなぁ〜先生が笑っている内に行きなさい』
『そーだそーだ!!』
と、クラスメイトからブーイングが上がっていた。
なんだか、可哀想になって来た…なんて思うも、私は何1つ悪いことをしていないので、痛む心を押し殺して屋上へと向かった。
次はお昼休みだし、このままサボろっかな。
「先程振りですね」
屋上に付いてフェンスに寄り掛かりながら空を見上げ一息したその直後、屋上の扉が開く。
扉の方に顔を向けなくても誰が来たかなんて容易に想像がつく。
だとしても息を切らして来るとは思ってなかったのも事実。
肩で息をしながら少しずつ息を整え、近寄って来る。
「悪かった…脱がそうとして…」
「本当ですよ。私の体はデリケートなんですからね」
ふい、と顔を背けながら声を尖らせて言うと彼は“ごめん…”と本当に申し訳なさそうにするので思わず笑ってしまった。
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メイリュー(プロフ) - みなつ????・さん» あー!なるほど!あの雑誌(?)ですね。なるほど…参考になります!ありがとうございます!大好きと言ってもらえてとても嬉しいです!これからも期待を裏切らないように頑張ります!!お返事して頂きありがとうございました!! (10月13日 0時) (レス) id: e92fbb5050 (このIDを非表示/違反報告)
みなつ????・(プロフ) - メイリューさん» 名探偵コナン 怪盗キッド シークレットアーカイブス with まじっく快斗という本に載ってありました!私もこれ見るまでは知らなかったので知った時びっくりしました笑ほんとにこの話大好きなのでこれからも頑張ってください!! (10月12日 6時) (レス) id: ef138240e8 (このIDを非表示/違反報告)
メイリュー(プロフ) - みなつ????・さん» 温かいコメントありがとうございます!!励みになります!えっ、そうなんですね、勉強不足で申し訳ありません…参考にさせて頂きます!因みに、ネットで探してみたのですが間取りが見つからず…どこでその情報を見ましたか?教えて頂けると嬉しいです!! (10月11日 23時) (レス) id: e92fbb5050 (このIDを非表示/違反報告)
みなつ????・(プロフ) - めっちゃ面白くて大好きです!!すっごく細かくて申し訳ないんですけど黒羽家はリビングなどが2階で自分たちの部屋などは一階のようです...ほんと細かくてすいません...よかったら参考にしてくださいっ (10月11日 7時) (レス) @page24 id: ef138240e8 (このIDを非表示/違反報告)
メイリュー(プロフ) - namiさん» コメントありがとうございます!更新を止めない様に頑張ります! (2022年1月16日 15時) (レス) id: e92fbb5050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:メイリュー | 作成日時:2022年1月12日 11時