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「魔法……か。確かにそうかもしれないね。」
柔らかな笑とともに、彼はそう答える。
「それじゃあ、また魔法をかけてあげようか?」
「え?……」
すると、幸村の両手がAの両肩に乗る。
仁王の時と同じように、幸村が近づいた。
「えっなっちょ……!?」
思わず、目を閉じる。しかし、触れるはずの温かみは自分の口ではなく。
昨日と同じ小さなリップ音と一緒に伝わってきたのは、自分の額だった。
驚きのあまり、Aは目を開いた。……と、瞬間に幸村の顔が歪む。
「……!?」
「今日はここまで。また明日、話そうね。水那月さん。」
「……待っ……やだっ……」
自然と、そんな声が溢れる。
もっと幸村といたい。もっと、ここのことが知りたい。
そんな思いのあまり、手を伸ばす。
「大丈夫。明日はもっといられるよ。だから、今日は……ね?」
また、明日。
そこで、Aの意識は完全に途切れた。
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I like choco - 面白すぎます!心臓バクバクいってるんですけどどうしたらいいですか? (2020年6月28日 20時) (レス) id: 46acbe60c7 (このIDを非表示/違反報告)
白夜 - 海底学校・・・行ってみたい(*´▽`*) (2017年6月9日 19時) (レス) id: baf811e79e (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー - これ素敵です!! (2017年1月30日 0時) (レス) id: c6154ab521 (このIDを非表示/違反報告)
幻想曲(プロフ) - まゆさん» ダメですよ帰れなくなっちゃいますよ!! (2015年10月17日 23時) (レス) id: 1deaa07922 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - うー....でも仁王君ドンッってされてみたいです....w (2015年10月17日 22時) (レス) id: 8478a5faa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:幻想曲 | 作者ホームページ:http://uranai.amanoboru
作成日時:2015年9月22日 22時