フレンチ ページ39
空気が綺麗な場所から、いつもの日常を送る世界へと着いた頃にはもう陽は暮れていて
落ち着いてゆっくりと食事を楽しむ時間へと変わっていた
近くのパーキングに車を止めて、僕らは歩いてお店に向かう
街はディスプレイの照明がキラキラと耀き
行き交うカップルも夜の雰囲気に、一段と甘い空気を漂わせていた
｢チャンミンさんは良くそのお店に行かれるんですか？｣
すれ違うカップルのように手も繋がず、腕も組んではいない僕ら
隣で並んで歩く距離も、微妙な距離のまま
｢友達とも良く行きますよ。
夜遅くまでやっていてお酒も飲めるから、仕事終わりに何か食べたい時は一人でそこに行ったり｣
｢そうなんですか。常連さんなんですね｣
｢オーナーとも仲良くさせてもらってます。
凄く穏やかな人で｣
｢ふふっ(笑)楽しみです｣
例え、これらか行くお店が楽しみでも
そんなふうに僕に向けてくれる彼女の笑顔が嬉しい
今隣を通り過ぎたあの恋人同士のように
僕らが腕を絡ませながら笑ってこの道を歩く日はいつになるのだろうか
この甘酸っぱい、優しくてもどかしい時間を後どのくらい彼女と一緒に過ごしたら
僕は彼女を抱きしめられるのだろう
そんなことを考えてわくわくしている自分がおかしい
恋をするって、幸せな気持ちになるんだな
横を歩く彼女を見て、思わず零れた自分の笑みに
それを実感する
｢あ、もしかして……あのお店ですか？｣
｢そうです｣
｢わぁ〜素敵ですね｣
オーナーが奥さんと二人でお店をしているこの店は
こじんまりとした小さなフレンチのお店
誰にでも気さくに話してくれて、いつも笑いが絶えないオーナー夫婦を慕って
いつもお店はお客さんでいっぱいだ
ガラス越しに店の中を確認すれば、今夜も見覚えのある常連が席に座っていた
｢混んでますね。入れないかなぁ｣
心配そうな彼女の背中に手を添えて
店のドアを開いた
ｶﾞﾁｬ
｢こんばんは｣
オープンキッチンの中にいるオーナーに声をかけると、皆がこちらへと視線を向けた
｢あっ、いらっしゃい｣
いつもにこやかなオーナー
｢チャンミンさん、いらっしゃい｣
そして、明るい奥さん
｢こんばんは。カウンター2席大丈夫ですか？｣
奥さんにそう聞くと、先にカウンターにいた常連さんが席を詰め始めた
｢こっち空いてるよー！｣
｢ありがとうございますね、マサさん！
チャンミンさん！こちらへどうぞ｣
そして僕らはカウンターの真ん中に腰を下ろした
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裕(プロフ) - Yse_kさん» そう、そう、そう。居るんですよねーw (2019年11月8日 13時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
Yse_k(プロフ) - はい、はい、はい。この手の女いますよねー。 (2019年11月8日 11時) (レス) id: 30e15faa16 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - ともさん» ここまで読んで頂きましてありがとうございました。確かに何かが起こります( ´艸｀)続きは次章で♪ (2019年11月4日 17時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - みぃなさん» ここまで読んで頂きましてありがとうございました。確かに企んでおります( ´艸｀)続きは次章で♪ (2019年11月4日 17時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 裕さん。こんにちは。なんだかなんだか起こりそうな。胸騒ぎが…。。楽しく読ませていただいています。ありがとうございます！ (2019年11月4日 12時) (レス) id: 8360f041ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕
| 作者ホームページ：http://id29.fm-p.jp/279/jjhh/
作成日時：2015年11月2日 2時
