知らない約束 ページ26
「体調はもう大丈夫ですか？」
橘さんは僕にそう聞くと、顔を傾け
上目使いで僕の顔を覗きこんだ
「はい。もうすっかり」
「そうですか。良かった」
僕の返事にほっとしたような顔をして
『いただきます』と、手を合わせて小さな声で言って箸を動かし始めた彼女
聞こえないように小さくため息をついて
僕もまた食事を始めた
「土曜日、チャンミンさん来ないって聞いて……ショックでした。
楽しみにしてたから」
「……。」
彼女の言葉に返事をするでもなく食事を続けていると、彼女はまた僕に向かって言った
「でも、次の約束を楽しみにしていますね。
決まったら連絡ください。
今度は四人で。
中島さん？紗耶香ちゃんもちゃんと連れて行きますからね(笑)」
「……？」
橘さんの言っている事が今一つ理解できずに、向かいの中島に目をやると
なんだかそわそわして僕に視線を合わすことをせず
橘さんにひきつった笑顔を向けていた
「中島」
「っ！？ぇっ……」
どうやら、僕の居ないところで勝手に次の約束が交わされていたようで
橘さんが現れてからの中島の挙動不審の理由を理解した
「橘さん」
「はいっ」
僕が彼女を呼ぶと、中島の動きが止まった
「申し訳ないですが、次の約束は僕無しでお願いします」
「えっ？チャンミンさん……どうしてですか？」
「大事にしたい女性が出来たので、その人に誤解を与えるような行動はしたくない」
「っ！？あ、あのっ……それって」
「中島が何を言ったのか分からないけど」
「っ！？」
向かいの中島に目をやると、『ギクッ』っと
まるで漫画のような分かりやすいリアクションを見せた
「そういうことなので、次も僕は行けないです」
「っ……。」
これまた分かりやすく落ち込んだように俯く橘さん
僕は食事を全て平らげ、箸をおいた
「ご馳走さまでした。じゃ、僕はこれで」
「っえ！？チャンミンっ！ちょっ！待てって！」
慌てる中島を余所に、僕は席を立つと
トレーをもってそそくさと食堂を出た
その足で向かった先は、Aさんが居るであろう清掃用具室
朝顔を見ることが出来なかった彼女に会いたくて
僕の足は自然と早足になる
清掃用具室の前
呼吸を整えてからそのドアをノックした
コンッ！コンッ！
すると
ガチャ……
「っ！チャンミンさん！」
「Aさん、おはようございます」
「(笑)おはようございます、チャンミンさん」
見たかった彼女の笑顔がそこにあった
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裕(プロフ) - Yse_kさん» そう、そう、そう。居るんですよねーw (2019年11月8日 13時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
Yse_k(プロフ) - はい、はい、はい。この手の女いますよねー。 (2019年11月8日 11時) (レス) id: 30e15faa16 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - ともさん» ここまで読んで頂きましてありがとうございました。確かに何かが起こります( ´艸｀)続きは次章で♪ (2019年11月4日 17時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - みぃなさん» ここまで読んで頂きましてありがとうございました。確かに企んでおります( ´艸｀)続きは次章で♪ (2019年11月4日 17時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 裕さん。こんにちは。なんだかなんだか起こりそうな。胸騒ぎが…。。楽しく読ませていただいています。ありがとうございます！ (2019年11月4日 12時) (レス) id: 8360f041ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕
| 作者ホームページ：http://id29.fm-p.jp/279/jjhh/
作成日時：2015年11月2日 2時
