約束の日 ページ16
翌朝、僕は早すぎるほどに早く目が覚め
そんな自分に苦笑いしながらも、十分すぎるほどの時間をかけて
Aさんとのデートに向かう準備をし家を出た
約束した駅まで電車で向かう車両の中
いつもは見ない窓の外の景色を見つめながら
何度も緩んでゆく頬を掌で擦り、電車に揺られていた
今日はどんな格好をしてやって来るだろう……
いつも後ろでひとつに結わいている髪は
下ろしてくれているのかな……
色々と想像を巡らせながら到着した駅
約束の場所は南口入口
腕時計に目をやれば、まだ約束の時間には十分あって
彼女を待つ間、手持ちぶさたにならぬよう
ポケットから携帯を取り出した
ゆっくりと歩きその場所まで行くと、そこには数人、人待ちの様子で佇む
僕もその場に歩みを進め、彼女を待つポジションを探していると
人待ちの中の少し離れたところに、彼女らしき女性を見つけた
その様子は、いつものカジュアルでも作業着でもない雰囲気の
とても清楚な華奢な女性で
一瞬、人間違いかと思うほどの見たことがない彼女の姿だった
「……Aさん？」
少し遠慮がちに声をかければ、彼女は顔をあげて僕の方へと視線を向けた
「あっ！チャンミンさん。こんにちは」
「っ……こんにちは。お待たせしました」
「いいえ。私が早く来すぎてしまって」
そう会話をしながら微笑む彼女に、僕は会って数秒で心を掴まれた
ハーフに結んださらさらの長い髪は、陽の光でブラウンに輝き
いつもよりきちんと施した化粧は、彼女の綺麗さを際立たせる
決して派手ではない清楚なワンピースも
肩にかけた小さなバッグも
彼女の控え目な人柄が伺えるようなものだった
「港が見える公園まで行きましょう。今日は沢山Aさんと話がしたい。
今日は天気が良いから、ベンチも寒くないと思います」
そんな僕の提案に、にっこり笑って『はい』と返事をしたAさん
僕も気付けば、つられるように自然と笑顔を返していた
電車に乗り、僕らは港が見える公園に向かった
車両内では、いつもよりも近い距離
バランスの悪い足元
走行中はお互い近付かないと声が聞き取れないし
揺れているからバランスを取りずらい
それが僕らの距離を近くし、心の距離を縮めてくれる
車を持つ僕が、今日のデートでわざわざ待ち合わせをして電車での移動にした理由
それは、こんな理由だった
「似合ってます、そのワンピース」
「ありがとうございます…恥ずかしいです(笑)」
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裕(プロフ) - Yse_kさん» そう、そう、そう。居るんですよねーw (2019年11月8日 13時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
Yse_k(プロフ) - はい、はい、はい。この手の女いますよねー。 (2019年11月8日 11時) (レス) id: 30e15faa16 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - ともさん» ここまで読んで頂きましてありがとうございました。確かに何かが起こります( ´艸｀)続きは次章で♪ (2019年11月4日 17時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - みぃなさん» ここまで読んで頂きましてありがとうございました。確かに企んでおります( ´艸｀)続きは次章で♪ (2019年11月4日 17時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 裕さん。こんにちは。なんだかなんだか起こりそうな。胸騒ぎが…。。楽しく読ませていただいています。ありがとうございます！ (2019年11月4日 12時) (レス) id: 8360f041ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕
| 作者ホームページ：http://id29.fm-p.jp/279/jjhh/
作成日時：2015年11月2日 2時
