刺さる視線 ページ30
ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ・・・
パソコンに向かい、集中して仕事を熟していても
いつにも増して、今日は誰かの視線が刺さる
毎日、何かしらの視線は感じるが
今日は酷い
それでも、今日中に終わらせたい仕事のために
僕は何事も無いようにパソコンに向かう
ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ・・・
「はぁ……」
何時間もの作業で、さすがに眼球に疲れが溜まり
眉間当たりを指でついた
目を閉じて下を向き、椅子の背もたれに体を預ける
疲れたな…
コーヒーでも飲もうかと、目を開けて顔を上げると
「シム係長、コーヒーです」
タイミング良く課の女の子がカップをデスクに置いた
「ありがとう」
ちょうど良いタイミングの彼女に、にっこり笑ってお礼を言うと
彼女は照れたように肩を窄めた
「あぁ//いいえっ！」
カップに手を伸ばしてコーヒーに口を付けると
まだそばにいた彼女が僕に話しかけた
「あ……あのっ！シム係長！」
「うん？なに？」
「あっ……その……恋人が出来たって…本当ですか？」
「え？」
オドオドしながら僕にそう聞いた彼女
コーヒーが乗っていた小さなトレーをぎゅっと胸に抱きしめながら
僕の顔を泣きそうな顔で見つめている
コイビトできたか？
ってか何でそんなこと仕事中に僕に聞くんだ
「なんで？」
色んな意味を込めて彼女にそう聞き返すと
彼女は怯えたように小さな声で言った
「あのっ……さっき、営業の中島さんとお話ししてたとき…」
中島と？
「”好きな人が出来て大切にしたい”って仰っていたのが聞こえて……」
・・・あぁ。
昼休み明けの時のことか
「シム係長……恋人が出来たのかなって。
……気になってしまって」
そういうことか。
僕はコーヒーを一口飲むと
俯いたままの彼女に言った
「恋人にしたい人が出来たってこと。
とても大事にしたい人だよ。
まだ恋人にはなれていないから
その人に誤解を与えるような事はしたくない。
そういう話しだよ。
これで聞きたいことには答えられたかな？」
彼女の目を見てそう微笑みながら言うと
彼女は真っ赤な顔になりながら「はいっ」と頷いた
「コーヒーありがとう」
そう伝えてパソコンに向かい直すと
彼女は嬉しそうに戻っていった
はぁ……。
そっか。だから今日はいつにも増して視線が痛かったのか
また軽くため息をつくと、必要なファイルを手に取った
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裕(プロフ) - Yse_kさん» そう、そう、そう。居るんですよねーw (2019年11月8日 13時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
Yse_k(プロフ) - はい、はい、はい。この手の女いますよねー。 (2019年11月8日 11時) (レス) id: 30e15faa16 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - ともさん» ここまで読んで頂きましてありがとうございました。確かに何かが起こります( ´艸｀)続きは次章で♪ (2019年11月4日 17時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - みぃなさん» ここまで読んで頂きましてありがとうございました。確かに企んでおります( ´艸｀)続きは次章で♪ (2019年11月4日 17時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 裕さん。こんにちは。なんだかなんだか起こりそうな。胸騒ぎが…。。楽しく読ませていただいています。ありがとうございます！ (2019年11月4日 12時) (レス) id: 8360f041ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕
| 作者ホームページ：http://id29.fm-p.jp/279/jjhh/
作成日時：2015年11月2日 2時
