戻りたい【吉野北人】 (ページ12)

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高校の入学式──

俺はみんなが教室に行くのを横目に
自分の名前を必死に探していた

気付けば周りには人がいなかった
···ただ1人をのぞいては

「やばいやばい！」

前髪を必死に整えながら走る女の子
いや、走ったら前髪くずれるでしょ笑
ちょっと笑ってしまった

「あ、今笑ったでしょ！」
北人「え、俺？」
「うん！君も急がないと遅れるよ？」

いや、まだ時間はあるんだけどな
多分、他の人はテンションが上がって
はやめに教室にいってるんだろう

「あ、あった！ねえ、君何組？」
北人「いや、今さがしてるとこ」
「私も探す！なんて名前？」
北人「吉野北人」
「吉野くんね、吉野吉野吉野···あった！」
北人「え！」
「私と同じクラスだ！よし、行こう！」

そう言って
俺の手をとって走り出した
同じクラスか
···運命感じる

「はぁ、ついた」
北人「はぁはぁ、疲れた」

教室についたら
教室内はザワザワしてて
俺たちが入ってきたことに
気がついてなかった

「···てか、時間あるじゃん！」
北人「ふっw」
「え、何、知ってたの？慌ててたの私だけ？」
北人「うん笑多分ね笑」
「もー、言ってよー笑もっとゆっくり来れば良かったー」
北人「いいじゃんスリル満点でさ笑」
「まあ、そうだね、楽しかったし笑」

そういえば
彼女の名前聞いてないな

北人「そういえば、名前なんていうの？」
「結城A、君の一つ前の出席番号だよ」

··てことは俺の前の席か
運命感じるPart2