TVの前にいたはずが気がつけば呪力宿ってた【呪術廻戦】

27 ページ28

・




先生が起きてきたのは午後12時くらいだった。








五「あれ、俺やっちゃった？」



「べろべろでしたよ、昨日は」








今日は休日。



昨日は余程酔っていたのか、いつも朝早い先生も今日は時間を気にせずぐっすりと寝ていた。







あららぁ、と自分の失態に珍しく参っている様子。







昨日は上司に連れられて居酒屋に行っていたらしい。


それだけで終わると思ったが、その後も色々なバーに付き合わされた挙句帰りが遅くなってしまったと。









「昨日の夕食分の、オムライスならありますよ」




五「へぇ、僕が食べたいって言ったから作ってくれたんだ？」




「別にそういう訳じゃないですけど」








そういう言い方をされるとつい否定してしまう。
うんうん、そっかそっかぁって、
先生は嬉しいそう。






全てお見通しみたいだ。









昨日のあれは…聞かなかったことにしておいた方がいいのかもしれない。






目の前で美味しそうにオムライスを頬張る先生を見ていて、そうしておこうと決めた。







″毎日気を張ってなきゃいけない″







そうならない環境を、
作ってあげられたらいいのに。









五「何、僕の顔に何かついてる？
イケメンすぎて見惚れちゃってる？」




「無駄口叩かないで早く食べてください」








釣れないの〜って口を尖らせる先生にはもう、
昨日の面影は何一つとしてなかった。








「今日は珍しく1日家に居るんですね」



五「僕もたまにはゆっくりしてたいからね」







並んでソファに座って、テレビを観る。


先生がくつろいでいるところをみて、
何だか安心した。







私ももっと強くなりたい。





そしたらきっと、この人の持っているプレッシャーだとかそういうのを全て半分こ出来るのだろうか。




そう思うようにもなった。









「絆創膏、外してないんですね」



五「あー、忘れてただけだよ」








″絆創膏1つでこんなに心があったかくなるなんて″








「ふふ」




五「どしたの、なんかA嬉しそう」




「別に、なんでもないです」









この人の笑顔を傍で守ってあげたい。







ここにいる理由が1つ、できた気がした。

移行のお知らせ→←26

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す