TVの前にいたはずが気がつけば呪力宿ってた【呪術廻戦】

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釘「Aさん、五条先生に何かされなかった？」



「へ？」







教室に入ったところで野薔薇ちゃんが私のところにそそくさと駆け寄ってそう尋ねてきた。







なんの事だろうと頭を捻ると、
五条先生に拉致されてるんでしょ、と言葉を付け足す。







言い方が少しあれだけど、
まぁ間違ってはいないのかな？







どうして？と尋ねると、
あいつ女たらしなところあるからなぁと腕を組む。







ああ、確かに…それは納得。








「全然何もされてないよ、大丈夫！」







それならいいけど、
とどこか納得のいっていない様子だった。







女たらしなところがある、かぁ。
だからあんなにやたらと距離感が近いんだろうな。







自分の席に座ると、隣の席にいる伏黒くんとぱちりと目が合った…
おはようと声をかけると、
軽くお辞儀で返されただけだった。







まだ朝だから眠たいのかな。








＊









五「だめだめ。それじゃ全然受け身取れてないよ」







今日は他の3人が任務に行っている間、
五条先生(一応生徒なのでそう呼ぶことにする)に戦いの基礎を教えてもらっていた。






術式が使えるようになっても、戦闘中に身体を動かせなければ自分の身を守ることは出来ない。






けれど、
さっきから何度も同じ型を練習してるのに、
全然上手くできない。







毎日アニメや漫画ばっかり読んでいた自分を恨んだ。
運動音痴にもほどがありすぎる…









「先生少し休憩させてくださいぃ…」








2.30分動いただけでこのありさま。
こりゃだめだと五条先生も呆れた表情を見せた。








五「自分の身は自分で守れるようにならなきゃだめなんだぞー。料理だけ出来ても意味ない！」








あ、今日はオムライスがいいな、と付け足す。







五条先生の家に来てから、
主にご飯の支度は私が担当するようになっていた。







1日3食、全てインスタントで済ませていた五条先生の健康を心配してのこと。








唯一料理には自信があるし、
美味しい美味しいと子どものように喜ぶ五条先生を見るのは案外悪くないな、と思った。

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