TVの前にいたはずが気がつけば呪力宿ってた【呪術廻戦】

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五「え、Aはこっちだよ？」



「え、」






帰り道。
呪術高専方面と五条悟の家方面の別れ際で、
私は皆のいる呪術高専の方へと向かった。






2日前から入学をして、
もちろん自分の寮の部屋も案内してもらった。





なので当たり前のように皆と同じ方向へ進もうとしたのだけれど…







五「君の事が分かるまではここに居てもらうって約束したでしょ？」







どこで何されるかわからないよりどうたらこうたら、と言っていた気はする。







確かに、いきなり現れた赤の他人が自分の名前を知っていて呪術を使える…なんて、







向こう側からしたら警戒する対象に入るに決まってる。







そんな人を簡単に自由にさせる訳ないであろう。
五条悟は正しかった。








＊








皆と別れて五条悟と2人で帰り道を歩く。
少しの沈黙の後、ねえ、と声をかけられる。







五「ほんとに帰るところないの？」



「帰るところがないというか、
帰りたくとも帰れないというか」








こっちにきて4日も経てば、
半分はもう、諦めていた。







それにこっちの世界も、
なんだかんだで楽しくもある。







ふーん、大変そうだねぇ、
と他人事に興味ないですよといった口ぶり。
だったら聞くなよ、と心の中だけで突っ込む。








それから家に着くまで、彼は鼻歌を歌っていた。
少し上機嫌だったみたいだ。

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