害なし ページ14
自らの手足の拘束を解こうともがく伏黒だが、拘束はびくともせず、諦めた様子を見せる。
「何も私は君に害を加えようなどとは思ってないよ、
…ただ、天与呪縛が与えられた人間に興味はある。」
顎に手を当てて、見定めるように顔を近づける。
少しそうして気が済んだのか、余裕のある表情で伏黒の周りをゆっくりと歩き出した。
「…何故俺の後ろをとることができた?
俺は感覚が鋭いことには自信がある。」
「知らないことが多いほうが、人生は楽しいと私は思うが。」
「…あくまで答える気はないってか。」
会話をしている最中にも気を緩めることはしていなかったAは何人かの呪術師がこちらに向かっているのに気づいた。
指を鳴らして拘束を解く。
自由になった伏黒だが、力の差を感じたのか、無闇に襲うことはしなかった。
「呪術師が近づいてきているようだから、私は戻るとしよう。
邪魔したな。」
そう言ってAは姿を一瞬にして消した。
謎の呪術師、しかし普通の呪術師ともどこか違う者を不思議に思いながら、伏黒も足早にその場を去った。
複数の呪術師が倒れている夏油の姿を発見する。
夏油の呪力の残穢と、得体の知れない何者かの残穢を感じ取った。
しかしその残穢は誰のものかを確認しようとすると、黒いベールに包まれたような不思議なものだった。
天内理子の遺体を引き渡した後、伏黒は孔に一つ質問をした。
「黒い髪のこんくらいの身長の女の呪術師っているか?」
自分を基準にして、記憶の中の呪術師の身長を相手に伝えようとする。
「女の呪術師なんてどれだけいると思ってるんだ。」
「…いや、五条悟より力のある呪術師だ。」
その言葉を聞いた途端、孔は豪快に笑い出した。
「あの五条悟より強い呪術師がいるっていうのか?
それなら会ってみたいもんだ。」
本気にしていない様子なので、脇腹に拳を一つ入れる。
孔と別れた伏黒の前に、1人の男が道を塞いだ。
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孔さんはパパ黒の仲介役の方です。
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ダイフク(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうございます!オチについては明言出来ないのですが、楽しんで読んでいただけるかな、と思います…。更新頑張ります! (2022年3月6日 1時) (レス) id: 7eb0c29f0f (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - ダイフクさん初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張ってください。更新楽しみにしています。 (2022年2月25日 11時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
ダイフク(プロフ) - みきゃるさん» コメントありがとうございます!とても遅くなりましたが、これから少しずつ更新して行くのでよろしくお願いします! (2022年2月6日 1時) (レス) id: 7eb0c29f0f (このIDを非表示/違反報告)
みきゃる(プロフ) - とても面白いです!!!ゆっくりでもいいので、続きが見たいなと思ってしまいました、、! (2021年12月12日 10時) (レス) id: 22cb947882 (このIDを非表示/違反報告)
ダイフク(プロフ) - 雪マカロンさん» コメントありがとうございます!早く高専生たちを登場させられるように更新頑張ります! (2021年3月4日 20時) (レス) id: 9e9c718d28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ダイフク | 作成日時:2021年1月11日 15時