【鬼滅の刃】蟲柱の妹は、妹だと名乗らない 肆

佰弐拾参話 ページ8

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半天狗「あのお方はお前を大層気に入っておいでだ。……しかもあの上弦の壱までも、だ。」
『あ、私気に入られたんだ。』




てっきり殺しにくると思ってたんだが。





「鬼の中の秩序を乱した〜……」みたいな理由で。




事実、黒死牟殿と初めて会った時もそんな事言ってたし。



……主に童磨殿に。





半天狗「お前、何をした？」
『は？』
半天狗「あのお方に何をした？余程の事がなければ気に入られぬ。」
『いや、挑発して終わったんだけど……。』



ありのままを答えると、ピキピキと血管を浮き上がらせる半天狗。






その状態で質問しにかかるA。





ある意味怖いもの知らずだ。






『あの人が私を狙う理由って、それだけ？』
半天狗「いや、他にもある。」
『なに？』









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半天狗「お前が持つ「巫女の力」だ。」
『あー、ね。なるほど。』





鬼無辻無惨が私を狙う理由が抹殺ではない。



だとしたら何が目的なのか。






それをハッキリさせようと思ったが、させない方が良かった。






半天狗「お前のその力があれば完全な存在になれると仰っていた。」
『どこ情報よ、それ？』





漏れるところなんてあったか……？




頭を捻るが見当がつかない。





いや、待て待て。





「完全な存在になれる」ってなによ？





あ、太陽の克服？




私取り込んでもムリでしょ。






『んー、何をどう勘違いしてるか知らないけど無理だと思うよ。』
半天狗「なんだと？」
『あとね、鬼に興味ない。』







『だから鬼になる気はないよ。』





Aがニコリと浮かべたその笑みに、半天狗と恋柱は冷や汗をかいたそうな。

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