佰弐拾話 ページ5
?「うわあああ時透殿ーっ?!」
『(うるさい。)』
倒れかけた霞柱に驚きの声を上げる……誰だ?
鍛冶の人らしいが……いいやなんでも。
完全無視してゆっくりと霞柱を寝かせる。
毒が回っており、更に泡が詰まっていてまともに息も出来なさそう。
泡が気管に入らないように注意しつつ霞柱を横向きにし、脈をとる。
『(……中毒、とまではいかないか。解毒でなんとかなりそう。)』
あらかじめ持ってきていた薬をその場で調合し解毒剤を作るA。
その手つきは慣れたものであっという間に解毒剤が出来上がる。
?「うわーーーー!!小鉄少年の亡霊?!!」
『(だからうるさいんだよ。)』
どこからともなく現れた小鉄君にまたまた驚く……名前が分からん。
いいや、おじさんで。
『おじさん黙っててくれる?あと小鉄君、こっちおいで。手当てするから。』
小鉄「は、はい!」
鉄穴森「(お、おじさん呼ばわりされた……。)」
ガーン!と音を立てたおじさんを無視し、小鉄君の傷の具合を見る。
『……腕の傷くらい?かな。大きいのは。』
小鉄「はい。懐にはこれを入れてたので助かりました。」
小鉄君がそう言って見せてくれたのは、炎柱・煉獄杏寿郎の刀についていた鍔だ。
『……なるほど。裾、まくっておいて。』
小鉄「はい。……っしょ。」
小鉄君が服の裾をまくってる間に霞柱を抱き起こし、薬を飲ませる。
案外素直に飲んでくれた。
……疑うという選択肢はないのか。
飲み終わったのを確認し、また横向きに寝かせる。
『……少しずつだけど出血は止まってるね。うん、これならなんとかなる。』
小鉄「ホントですか!!良かったあ。なかなか止まらないからやばいのかなって。」
止まらない、という事はあの魚もどきに血を止めにくくする成分でも入っていたのだろうか。
『………はい。これでいいよ。少しの間傷口を抑えててね。』
小鉄「はい!ありがとうございます!」
身体の中心に近い動脈を間接圧迫で止血したのち、傷口の上に出来るだけ綺麗な布を当てる。
本来ならもっと清潔なものが欲しかったが今はそんな事言ってられない。
これならさっきよりも早く血は止まるだろう。
……後ろで喚いているおじさんは放っておこう。
怪我してないようだし。
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るい(プロフ) - 望さん» 鬼化ルートとは別に短編集を出すので、鬼化ルート=短編集ではないです。書き方分かりにくかったですね(汗)申し訳ないです。後で修正しておきます! (2020年4月11日 22時) (レス) id: 02d9104630 (このIDを非表示/違反報告)
るい(プロフ) - 宙さん» 迫ってるむいくんかっこよくないですか?!欲のままに書いてみたんですけど……、気に入っていただけて良かったです!これからもよろしくお願いします! (2020年4月11日 22時) (レス) id: 02d9104630 (このIDを非表示/違反報告)
るい(プロフ) - にゃうさん» ホントですか、そう思っていただけて何よりです!これからもよろしくお願いします!返信遅れて申し訳ないです…… (2020年4月11日 22時) (レス) id: 02d9104630 (このIDを非表示/違反報告)
るい(プロフ) - むーむさん» 分かりました!甘々な感じになってもよろしいでしょうか…? (2020年4月11日 22時) (レス) id: 02d9104630 (このIDを非表示/違反報告)
望(プロフ) - 鬼化ルートは短編集じゃない方がいいです。普通に投稿してください。更新楽しみにしています。 (2020年4月8日 22時) (レス) id: 05ffcd4bcd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:魅夜 | 作成日時:2020年3月28日 23時