【鬼滅の刃】蟲柱の妹は、妹だと名乗らない 肆

佰参拾肆話 ページ23

時透「待ってってば。」




……なんなんだ。




しつこいな、いつにも増して。




『………なんですか？私帰りたいんですけど。』
時透「お礼すら言わせてくれないの？Aは。」
『お礼？』
時透「そう。里で助けてくれたでしょ？」





助けた……？




何の事だ？




思い返すが何の事かさっぱり分からない。





『勘違いじゃありませんか？』
時透「どうして？薬、飲ませてくれたじゃない。」
『薬？………あー、ありましたね、そんなの。』




そういや飲ませたな……。




解毒剤と回復薬を混ぜた試作品だったっけ……。




試作品とは言え、どこまで効くのか分からなかったがかなり効果はあったみたいだし。







時透「でしょ？お礼言いたいし、させて欲しいなって。」
『………「させて欲しい」ってなんですか？』




どうしよう。





なんか嫌な気しかしない。




この人の行動、時に予測不可能だし。





時透「ん？それはまだ内緒。」
『…………お礼とか要らないんで。』




これ以上面倒になる前にとっとと帰ろう。



そうだ、それがいい。









・









・









・



そう思ったのに。




時透「まだ話は終わってないって。」









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・





『……………。』




何故か塀側に追いやられました。





なんで？

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