弐佰参拾肆話〜カナヲside〜 ページ4
なんだったんだろう、あの声……。
光差す道をトボトボと歩く。
そしてー。
・
・
カナヲ「………ん……。」
アオイ「カナヲ……?カナヲっ?!起きたの!?」
カナヲ「ア…オイ……?」
バタバタとが走り回る音がうっすらとした意識の中で聞こえ、なんとか重いまぶたを持ち上げる。
目を開けるとそこは蝶屋敷の治療室だった。
アオイ「よか…た……!本当、に、良かった…!」
なほ「カナヲさま〜っ!」
きよ「良かったです〜!!」
すみ「うわ〜ん!カナヲさま〜!!」
ボロボロと涙を流して泣くアオイ達。
ああ、帰ってきたんだ。
帰って来れたんだ。
あの闇の中から、戻ってこれたんだ。
あの戦いから、生きて帰ってこれた。
じんわりと胸の内に広がる温かいもの。
アオイの手を借りてゆっくりと起き上がり部屋の中を見渡す。
カナヲ「(炭治郎、伊之助、善逸…柱の方々も……。良かった、姉さんもいる……。……あれ?)」
皆が、姉さんが生きているのが分かってほっとしたのも束の間。
カナヲ「A……?Aはっ?!」
Aの姿がない。
どうして?
もしかして……。
最悪な予感が頭をよぎる。
いや、そんなはずない。
最後まで確かに生きてた。
でも、まさか……。
アオイ「ちょっと、カナヲ!?まだ寝てないと…!」
カナヲ「でも、でもAが……!!」
居ても立っても居られなくなり、アオイの静止を振り切りAを探しに行こうとベッドから降りた時だった。
・
『……ベッドから降りる許可は出してないんだけど。』
カナヲ「A……!」
戸口で困った顔で笑うAの姿が。
カナヲ「A…!Aっ……!!」
『ち、ちょっと…、カナヲ…。』
カナヲ「うわぁぁあぁぁあ……!」
ずっと会いたかった。
ずっとAに触れたかった。
言葉を交わしたかった。
いろんな思いが溢れ出て止められない。
気づけば私はAに抱きついて。
Aの名前を呼びながら泣きじゃくっていた。
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魚のフライのような肉 - 私もID違いますが同一人物です。ものすごい偶然……。 (2021年6月22日 18時) (レス) id: 369b1cf0fd (このIDを非表示/違反報告)
魚のフライのような肉 - Aさん» いえ、こちらこそ、出しゃばってしまい申し訳ないです (2021年6月22日 18時) (レス) id: 369b1cf0fd (このIDを非表示/違反報告)
A - ↓IDちがいますが同一人物です (2021年5月16日 23時) (レス) id: 328ef4fff0 (このIDを非表示/違反報告)
A - 魚のフライのような肉さん» すみません、もともと口が悪いんです。不快にさせてしまいましたよね… (2021年5月16日 23時) (レス) id: 328ef4fff0 (このIDを非表示/違反報告)
澪凪(プロフ) - こんばんは。戻ってきてくれて嬉しいです。おかえりなさい(?)また更新されるのを楽しみにしていますね。 (2021年5月16日 23時) (レス) id: a0ad16ec48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:魅夜 | 作成日時:2020年7月12日 23時