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刀剣が十八振り ページ22

清近と琥珀丸が助けられてから何刻経ったのだろうか……
未だに目を開けない双子に周りは戸惑っていた
なぜなら、先程から清近が悪夢に魘されていたからだ
いくら声をかけても起きる気配はせず、ただ清近が魘されていくだけだった


「ねぇ、宗三兄様……清近が泣いてるよ……」


「っ………そうですね、お小夜……なんとか起こさなければいけないですね」


「でも……何回呼んでも清近が起きる様子なんて見えないよ……」


そう、左文字兄弟の宗三と小夜は先程からずっと魘されている清近を心配してずっと声をかけていたのだ
だが、魘されている当の本人は起きずに焦る時間ばかりが過ぎてゆく


「助…………け………て………父………君………」


清近からそんな言葉がこぼれた
それを聞いた宗三が反応し、即座にその場にいた長谷部を三日月に使いにだした


「!!長谷部、今回は言い合っている暇はありません…………さっさと三日月を呼んで来なさい」


「言われなくてもわかっている!!」


長谷部が出ていって直ぐ、清近は誰かを探す様に手を伸ばしていた
その手を宗三が両の手で握り、小夜と共にずっと清近に話しかけていた


「清近、起きなさい……僕はここに居ますよ」


「清近、起きてよ……僕と一緒に柿を食べようよ」


だが、やはり清近は目覚めずにただただ三日月を呼びに行った長谷部を待つことしかできなかった
宗三にとっても…小夜にとってもなにもできないことにどれだけ焦っただろう

いつまで続くか解らないこの悪夢にずっと琥珀丸についていた石切丸が何かを察知し、直ぐさま清近の元に来た
時を同じくして父親である三日月が部屋に飛び込んできた


「やっぱり…この悪夢は只者では無いね…」


「どういうことだっ!!」


「この悪夢、消えなかったら清近が死ぬよ」


真剣な面持ちで三日月に行った石切丸の目には焦りが見れた
やはり、古株なだけはあり落ち着いてはいるが内心はそうではないだろう


「起きろッ!!起きるのだッ、清近ッ!!逝くなッ!!

起きろッ、清近ッ!!死ぬでない!!俺を置いて逝くなッ!!」


三日月の声が清近に届いたのだろう………
ゆっくりと…そしてしっかりと瞼を開けて起きた
三日月の目を見つめる清近の目には涙が見えていた

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ラッキーカラー

あずきいろ

今日の和歌

あひ見まく 星は数なく ありながら 人につきなみ まどひこそすれ


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設定タグ:刀剣乱舞 , ブラック本丸 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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瑞鈴毬夢 - 最近忙しいですか?いろいろがんばってくださいね。私も更新がんばりますね。 (2017年1月22日 18時) (レス) id: f8d9360bff (このIDを非表示/違反報告)
海鈴(プロフ) - 瑞鈴毬夢さん» あははw (2016年12月31日 17時) (レス) id: 7555300c7c (このIDを非表示/違反報告)
瑞鈴毬夢 - そーなのですかっ!(ネタバレですねー) (2016年12月31日 17時) (レス) id: f8d9360bff (このIDを非表示/違反報告)
海鈴(プロフ) - 瑞鈴毬夢さん» あ、これネタバレだわ(笑) えっと、挿絵になる予定の絵なんですw (2016年12月31日 0時) (レス) id: 7555300c7c (このIDを非表示/違反報告)
瑞鈴毬夢 - そうなんですかっ!?衣装が新撰組のなのが気になりますけど・・・ナゼですか? (2016年12月30日 18時) (レス) id: f8d9360bff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:海鈴 | 作成日時:2016年11月10日 20時

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