Give me Your love... 第3章【Ryosuke.Y】 (ページ21)

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優side

梓「…え、隆一さん…?」

【違うんだ梓、何かでたらめを…】

「あら、嘘つくの?

こーんなに痕付けておいて。」

おもむろに立ちあがり、上の服を脱ぐA。

その背中には、色を失いかけた痕が。

【…そんなの、俺がつけた証拠なんてないだろ。

冗談はよせよ。】

…兄貴、嘘だろ…

ここに来て自分の地位を守ろうとすんのかよ。

Aはこの事を言うために梓さんを呼んだのか?

「じゃあ…これを聞いても?」

鞄をガサゴソとして、取りだしたのはICレコーダー。

それを机の上に出すと同時に、兄貴の顔が青ざめて行くのが分かった。

"っあ…あぁ、やぁっ…"

"嫌じゃないくせに…ほら、背中に紅い痕…いいね。"

"んぁぁ…!!りゅ、いちさぁ…ｯ"

部屋中に木霊する、兄貴とAの嬌声。

"ん…A、好きだよ。"

"っえ…あ…一番…?"

"一番…梓よりも。"

"嬉しい…ｯぁ!!"

「…これを聞いても、まだしらばっくれるの?」

≪隆一、お前…梓さんになんて事…≫

梓「…」

「貴方が梓さんかぁ。

…大切にされてるのかされてないのか分からないですよねぇ?

婚約者が別の女と遊んでるなんて。

ま、そんな人と結婚したいと思うかどうかは梓さん次第ですけどね。

私なら絶対嫌。

お金を持ってなくても、人柄だって見れたもんじゃないもの。」

梓「…失礼します。」

【待ってくれ梓…梓!!】

梓「…少し、考えさせて。」

兄貴が握ろうとした手を振り払い、

梓さんは部屋を出て行った。