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「で?どうなんです?」
「え?」
韓国語に戻ったオッパに問いかけられるも、何のことかわからずに首をかしげる。
「はぁ…。ウギョルですよウギョル」
全く一から十まで説明しないとわからないんですね、なんてため息まじりにしっかりと小言までセットで入れてくるのだから、チャンミンオッパは怖い。
「どうと言われても…今回の一件があって、あれからまだ私たちの方は撮影あってません。
それ以来ジョンイナにも会ってません」
私がそう答えると、へぇ、と相槌をうつオッパ。何かを考えるように腕を組んで、私をジッと見つめてくる。
「Aは僕を好きですか?」
「…は?」
突拍子もなく聞かれた質問に、私は思わず聞き返す。
「僕のことを好きか聞いてるんですけど」
「オッパ、ちょっと待って。
どうしてそんな事に……?
オッパのことは好きですけど、
なんでそんな…」
「ユナは?」
「…好きです…」
「キボムは」
「好きです」
「ジョンインは?」
「…好き、です…」
「じゃあ…テミンは?」
「テミン、は…好き…です」
テミンのことは…。
好きと答える前に思わず息を飲んだ私をオッパは見逃さなかった。
「いつから?」
「え?」
「いつからテミンだけ違う感情になったんですか?」
核心をつくようなオッパの言葉に私は口をつぐむ。いつ、と言われても自分でもこの感情に気付いたばかりで気持ちについていけていないのが事実で。
黙り込んだ私に、オッパは小さくため息にも似た息を吐くと、私の頭に大きな手をポンっと乗せた。
「まぁ、いいです。
でも、気をつけるんですよ。
お互いウギョル中で、ウギョル中のスキャンダルはご法度。こないだの事件もあり、きっとAもテミンもタダでは済まない」
「…わかってます。
それに、テミンとどうにかなるつもりなんて、無いですから」
どうにかなるつもりなんてない。
私の言葉は、ただ自分に言い聞かせるための呪文のように思えた。
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あん(プロフ) - リラさん» わぁ、リラさん!まさかこちらも読んでくださっていたなんて(O_O)感無量です!嬉しくて涙がちょちょぎれそうです(>_<) 頑張って更新しますので、こっちの方でもよろしくお願いします^ ^ (2017年9月21日 20時) (レス) id: b38a5c814a (このIDを非表示/違反報告)
リラ(プロフ) - |ョ・ω・`)チラッ…こちらも楽しみに待っていたり… (2017年9月21日 18時) (レス) id: 71a684b419 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あん | 作成日時:2015年12月26日 2時