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ショッピside
700ヤードを軽々しく撃ち抜いた影は、引き続き撃つつもりなのか標準を合わせ、トリガーに手を掛ける。
_誰や、お前…
俺は思い切って近付き、見てみることにした。
700ヤードなんて、俺でも撃てない。
大先生やって、撃てても当たるかは五分五分だろう。
それに、こんな遠距離射撃が出来る奴がおるんやったら、名前も顔も知りたい。
足を一歩、また一歩と静かに進めて影に近付く。
集中しているのか、俺の気配には気付かずまた一発撃ち放し、心臓部分を命中させた。
_もう少し、もう少し…
「あの…」
「ショッピくーん!何してるの〜?」
声を掛けようとした時、入口から誰かに呼ばれる声がしたので振り向けば、最近入った新人のアリアさんがそこにはいた。
はっとして目線を彼女から陰へ戻すが、もうその姿は無く思わず舌打ちをした。
そうとは知らず、邪魔をした彼女は大声を上げ、手を振って俺の元へ近付いてくる。
「ショッピくん!朝ご飯出来たって!」
「あぁ、そう言えばもう時間か…」
「一緒に行こ?」
腕を絡めてくるアリアさんをめんどくさいからそのままにして食堂に向かう。
道中色々と話しかけられたが、朝は低血圧なので全部ガン無視をかまし、歩くこと数分。
食堂の大きな扉を開けば、既に大方の幹部たちが出揃っていて、雑談を交わしていた。
その中一際大声で喋っているコネシマさんが、俺の姿に気が付く。
「お〜ショッピ!おはようさん!」
「……っす」
「座れ座れ〜!朝飯や!いや〜腹減ったなぁ!」
「…うるさ」
俺の肩を腕を回し、席に誘導するコネシマさん。
目の前に出される料理の量にげんなりし、椅子に座った。
あと来ていないのは、大先生とAさんのみ。
またあいつらか…とため息に怒りを含ませるトントンさんの言葉に続いて2人を罵倒する声が食堂内に響いた。
特に、Aさんへは酷く、あまり彼女のことを知らない俺が聞いてもそれは気持ちよくない言葉だらけだった。
「ごめぇん、とんちぃ!遅れちゃったぁ!」
「気色悪い声出すなやお前…席付け」
大先生が珍しく綺麗なスーツを着て、ぺこぺこしながら食堂に入ってくると、気持ち悪い声を出しながら席についた。
…あとは、Aさんだけ。
***
書いてないのですが
・Aさんは除け者にされて酷い言葉を浴びている
・アリアは可愛がられてる
になってます
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そあ - とても素敵な作品を読ませていただいてありがとうございます。今まで見た事ない結末で、終始己の感情を揺さぶられながら見ていました。言語化ができないくらい本当に感動して涙が止まらなかったです。改めて、こんなに素敵な作品を創り上げていただきありがとうございま (2023年4月16日 9時) (レス) @page50 id: 631f5adca0 (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル(プロフ) - 読み終わった頃には涙でびしょびしょでした…。号泣…。ありがとう…。 (2023年2月4日 7時) (レス) @page50 id: fdfca7d6d9 (このIDを非表示/違反報告)
うなん(プロフ) - この作品が作られた時から知っているのに今読んでもあまり泣かない私でもとても泣いてしまいます… (2022年8月23日 23時) (レス) @page50 id: 1526234c9f (このIDを非表示/違反報告)
ネコ - 他人を不幸にして自分は幸せになる綺麗話か (2022年8月10日 18時) (レス) @page48 id: 12da5077e2 (このIDを非表示/違反報告)
四季 - 泣きました(((とても楽しく拝見させていただきました!泣きました(((とにかく号泣で(((素晴らしい作品をありがとうございました!! (2022年7月12日 16時) (レス) id: b733f218de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らある | 作者ホームページ:http://kain00765467/yuki.pearl.//
作成日時:2020年3月23日 15時