ツレの正体 ページ40
.
「ん〜？ダレってえ、しょーくんだよ」
「しょーくん……ってああ、あの仔猫の里親になってくれた人？」
「そだよお」
どうやら、ソイツはパンダの事を知っているらしい
漸くしっぶい顔を緩めた
て言うか、良くみたら智くん程では無いけど、なかなか可愛い顔をしている
「しょーくんジョギングしてんの？」
隣の男と話しながらゆっくりコチラに歩いて来た智くんが、軽くジョギングしながら向かって行った僕の目の前で止まる
「うん、ちょっと早く起きちゃったから久し振りに…」
「ばうっ」
「おっと(汗)」
智くんと話している途中で村山タックルを食らいそうになり、寸でのところでかわす
「…なにコイツ、潤くんと同じ感じなわけ？」
それを見て、男の顔がまたこわくなる
「うんそう、お友達なんだよ〜」
「………友達ね。」
男は、フンと鼻を鳴らすと僕の方に向き直った
「どーも、初めまして
僕はこの人の弟で、和也って言います」
「弟っ！？」
お、弟ぎみでしたかっ！！
「カズねえ、じゅんと同級生なんだよお
三つ違いなの」
「えっ！？」
ジュンって人は年下だったんスカ！？
「……また、アンタは変なのに好かれるね
ちゃんと気を付けなさいよ」
狼狽える僕を見て、カズナリくんの顔がまたまた渋くなる
「なにを〜？」
「……まあ、良いけどさ」
智くんのぽやんとした返答を聞いたカズナリくんは、タメ息をつくと再び僕を見た
「じゃあなしょーくん
俺らはもう戻るから、お前も来た道を戻って家に帰れ」
「え？」
「兄さん行くよ」
「ん〜？あそう？」
「いや、ちょっと…」
「ムラさん」
「ばうっ！」
「Σわっ(汗)」
カズナリくんにけしかけられた村山に威嚇され、ビビった隙に
カズナリくんは智くんの手を引いて、足早に歩いて行ってしまった
どんどんと遠ざかって行く智くんの背中を、唖然として見送る
…て言うか、カズナリくんて完璧ブラコンだよな。
「………………帰ろ。」
しばし、その場で立ち尽くしてみたものの
智くんが戻って来る気配はまるで無いし、仕方ないなと諦め
僕は踵を返して、家に向かって走り出した
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 394人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ｓ猫ｓ(プロフ) - あつこさん» そうっぽいですね(笑)で。続編もうUP致しましたので、是非ご覧下さいませ☆ここの本編からでも続編へ行けますのでね、是非…よろぴくですお☆ (2020年12月11日 20時) (
レス) id: 52b3c71fab (このIDを非表示/違反報告)
あつこ(プロフ) - 村山さんはちゃんと、さとちに下心(恋心ともいう）持ってる人にセンサー感じるんだね笑そして今日はカズが村山さん笑でも天然さとちは‥笑笑 続き楽しみにしてるね♪ (2020年12月11日 18時) (レス) id: c34a7bdbe3 (このIDを非表示/違反報告)
ｓ猫ｓ(プロフ) - あきぴょんさん» あら？お返事書いてませんでしたっけか…近頃トシのせいか、物忘れが激しくて…でも、ばばあになっても可愛くありたいと、日々、ダイエットに勤しんでおります。…全く痩せないけど。(泣) (2020年12月9日 14時) (レス) id: 52b3c71fab (このIDを非表示/違反報告)
あきぴょん(プロフ) - なんか、コメントがうまく反映されないな。。なんで！！評価連打しときました！！続き楽しみにしてますね！ (2020年11月15日 21時) (レス) id: 9c6257603f (このIDを非表示/違反報告)
ｓ猫ｓ(プロフ) - はるさん» ありがとう〜、のんびりな二人に、ちょびっとでも癒されて下さったら嬉しいですう。さとす先生語りのお話しは、ちょっとだけ切ない感じ？ですの。 (2020年11月12日 10時) (レス) id: 52b3c71fab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：s猫s
| 作成日時：2020年10月22日 20時
