添い寝フレンド【WN】 (ページ23)

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片付けを終えてリビングへと戻ると、ウォヌの姿は無かった。

もう既にベットにいるんだろうなと直ぐに予想が着いた。

最後に戸締りと電気の消し忘れを確認してから、ウォヌがいるであろう寝室の扉を開ける。

『電気消すよ？』

ウォヌがスマホをいじりながら寝転ぶベッドのサイドテーブルで光る豆電球に手をかけた時、私の腕をウォヌがそっと掴んだ。

「Aが寝たら消してあげる」

真っ暗な空間では眠りにつきにくい私への配慮の言葉。

『ウォヌの方が先に寝そうだけど？』

思わず溢れた私の笑い声と言葉に、ウォヌは穏やかな表情のまま私をベッドへと引きずり込んだ。

既にウォヌの体温で温まった布団の中は、一度入れば抜け出せない。

私の体をすっぽりと包むウォヌの包容力にゆっくりと瞼が重くなってきた。

「すぐ寝そうじゃん」

さっきの私の言葉を揶揄うようなウォヌの言葉に、ムカつくの意を込めてウォヌの脇腹を抓った。

イタッ、という低い声と笑い声、そして私を宥めるようにゆっくりと私の頭を撫でる大きな手。

いつもはウォヌの香水に負けてしまう私が使っている柔軟剤と、ウォヌ本来の匂いが混ざった安心出来る匂いに、大きく息を吸い込んだ。

「変態」

『匂いが好きなの』

「知ってる」

ウォヌの胸元に顔を埋めてギュッと抱きつくと、頭上から低い声が降ってくる。

そんな心地いいやり取りにゆっくりと目を瞑れば、さっきまで脳を休めていた行為とは思えないほど、意識が遠のいていくのを感じた。

『……ウォヌ』

「ん？」

半分意識が飛んでいる中、ウォヌの名前を呼べば直ぐ帰ってくる返事。

『……んーん、おやすみ』

「なんだよそれ…笑」

私の言葉にゆっくりと笑ったウォヌは、私の頭を撫でていた手を止めて最後にポンポンと手を乗せた。

「……おやすみ、A」

甘く蕩けてしまいそうなウォヌの声が聞こえた瞬間、私の意識は夢の中へと沈んで行った。