添い寝フレンド【WN】 (ページ16)

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『おはようございまーす』

あれから止まらないあくびを噛み殺しながら何とか午後の講義を終えて、バイト先まで電車でやってきた。

お店の裏口から入ると

「おはよーAちゃん。今日もよろしく」

バックヤードでなにやら作業していた店長のユノさんが私と入れ替わりで外に出ていった。

バックヤードを通り過ぎてスタッフルームへと入ると、高校生バイトのハンソルくんが着替えていた。

『おはよーハンソルくん』

vn「おはようヌナ、今日のシフトは何時まで？」

韓国のディカプリオと名高いハンソルくんは、私の通っている大学の附属高校三年生。

成績優秀で内部進学が決まっているらしく、高三の冬だと言うのにバイトに明け暮れている子だ。

そしてダンスサークルの先輩たちとも付属高校からの付き合いらしく、他にも二人来年の春からダンスサークルに入る子がいると聞いた。

『私は11:30までだよぉ。ハンソルくんは？』

vn「俺は10時までです」

『高校生いいな〜』

私の言葉にくすくす笑ったハンソルくんは、タイムカードを押して先にスタッフルームを出ていった。

私のバイト先は店長のユノさんと副店長のチャンミンさんが経営するカフェバー。

夕方から深夜までの営業で、夕方はカフェで夜はバーというなんともお洒落なお店だ。

私が住んでいるマンションから歩いて約15分と通いやすく、10時を過ぎると時給が高くなる為一年の時からお世話になっている。

でも店長が結構過保護な人で、夜中に女の子ひとりで夜道を帰るなんて危ないっ！ってシフトが削られることがしばしば。ありがた迷惑だ。

今の私は12月にカナダに行くのが全てのモチベーションのため、どうにか店長に勝って深夜シフトを入れてみせる！そう気合を入れて、ハンソルくんを追うようにスタッフルームを出た。