姿が見えない彼女【kid】

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『へ！？アニキ、店で台パンはやばいっすよ！』

「不破さん、お気持ちも分かりますが落ち着いて」

社長はアニキを宥めている

もちさんは驚いてこっちの席にきた店員さんに謝っている

「皆…ほんっとにごめん取り乱してもーたわ」

そういって頭を下げる不破さん…らしくない

『いや、それは全然…』

「でもな晴！これだけは言わせてもらう！お前はAちゃんに会ったらなぁ、絶対！絶〜〜対っに！惚れちゃうから！会わせてやんねぇから！！！！」

『えぇ……どういうことぉ……』

我ながら情けない声が出た

すると隣からふふっと笑いながら

「たしかに甲斐田くんAさんのこと一目惚れしちゃいました…とかすぐ言い出しそう」

と、もちさんが言う

『え、そんなに！？余計気になるんですけどー！！』

「まあまあ、落ち着いて……Aさんは今はちょっと遠いいところに居るみたいで会えないんです。残念……ながら」

少し握りこぶしを作った社長がこちらを見る

不破さんももちさんもどことなく寂しそうな顔だ

あっ……僕だけ……蚊帳の外…

『ま、まぁいつか甲斐田も会いたいっすね！ちょっと御手洗行ってきます！』

そう言ってその場を後にした



















「晴、お前はいつになったらAちゃんのこと思い出すんや」

不破が そんなことを言ってるとも知らずに。

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