17_ ページ18
いつかの日常
当たり前だった日常
当たり前がかけがえのないものだって気付くのは
いつだって失ってしまった時だ。
「今日は散々だったね」
顔も思い出せない彼女が僕に言う
『もしかして君が守ってくれてたの？』
「ん〜？どうだろうね」
そう言ってどこか可笑しそうにふふっと笑う君
『君ともっと話がしたい』
『君の事、もっと知りたい』
『僕と君はどこかで会ったことがあるの？』
少し焦りながら質問攻めをしてしまった
「晴くんはさ、全てを知った時。覚悟を決められる？」
と、質問を質問で返された
『ま、まあ……？』
「うんうん、いい子だね」
「私はね、晴くんとこうやって夢の中でしか意思疎通は出来ないの。」
『夢の中でしか……会えない…』
「だから私にとってこの時間は貴重で、大切なの」
もちろん過去もね、と小さな声で言う
『僕、君の声すごく 聞いたことがあるような気がして…』
「もしかしたらずっと前からの知り合いだったのかも」
『えっ！そうなの！？』
「んー…どうだったっけ？」
またしてもはぐらかされた…
「でもね、そろそろ時間みたい。」
『え、ちょ、名前すら聞けてないよ！』
突然 風が吹き
彼女のさらさらとした髪の毛が揺れる
「名前〜？秘密！
晴くん、全て思い出したら
夢の中だけじゃなくて
現実で、会いに来てね
私 ずっと待ってるよ」
その声を最後に僕の脳は一気に活性化された
マネージャー「…ぃださん！甲斐田さん！」
『は、はああい…おはようございます』
マネージャー「おはようございます、到着しましたよ」
『へ、僕すごい寝ちゃってたんだ。』
マネージャー「お疲れだったんですね、でも凄く口角が上がってましたよ。どんな夢みたんです？」
『えと、凄く幸せな夢……？だったような…あ…れ思い出せない……あー？おかしいな…』
マネージャー「夢って急に忘れますよね、ほんと」
『うぅんダメだ思い出せない…あ、送って貰っちゃってすみません。』
マネージャー「いえ、本日はゆっくり休んでくださいね。あと来週のスケジュール再確認の連絡だけするので、おやすみなさい」
『了解しました、おやすみなさい』
いつの間にか寝ていた僕は気づいたら家の近くまで送って貰っていた。
ふと、玄関に置いてある写真立てが落ちていることに気づく。
『あれ、こんなのあったっけ…？』
そもそも一緒に写真を撮る相手なんて…
居たっけ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 284人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ビール=ビールEX(プロフ) - まゆさん» 閲覧ありがとうございます！ちょっと不穏な空気が多いですがこれから色んな展開になるので楽しみにしてて下さい！ (2022年11月14日 1時) (
レス) id: af798582c2 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 投稿お疲れ様です！お話の構成が大好きで毎日更新されるのを楽しみにしてます！途中から涙が止まらなくてティッシュと一緒に読んでますwこれからも更新頑張って下さい！ (2022年11月13日 23時) (レス) id: 1c95ee2eca (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ビール=ビールEX | 作成日時：2022年11月12日 1時
