雪より男子 ~returns~

♯卒業式 ページ48

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「 卒業生代表、渡辺翔太 」





渡辺「 はいっ！！ 」









在校生は不参加の中、

S9である渡辺翔太達の姿を目に収めようと
たくさんの生徒達が校舎の外で待ちわびている。





まぁ、私もその1人に過ぎないんだけど。









「 出てきた！！舘様〜♡ 」





「 佐久間先輩〜♡ 」





「 岩本先輩〜♡ 」





「 生徒会長〜♡ 」





「 深澤先輩〜♡ 」





「 翔太先輩〜♡ 」









あの宣言後、更にS9ファンが増えたようで
取り囲まれた彼らはまるでスーパーアイドルだ。





あの取り巻きに入る勇気なんてなく、
私は遠くでその光景を見守っていた。









美希「 舘様〜っ… 」





『 行ってきたら？笑 』





美希「 無理無理無理無理！！ 」





目黒「 乙女になってんじゃねーよ。笑 」





向井「 さすがやな〜。
しょっぴー達の人気半端ないわっ！ 」





ラウ「 だって、かっこいいもんね！ 」









その場から動かずにボーッと見ていると、
その取り巻きの形がだんだんと崩れていく。





その集団の中から現れた6人は、
真っ直ぐに私の元へと近づいてくる。





レッドカーペットが見えるような光景に、
私は息を飲んだ。









『 ご卒業おめでとうございますっ 』





岩本「 ったく、泣くなよー。笑 」





阿部「 Aちゃんのお陰で、
最高に楽しい高校生活だったよ！ありがとう！ 」





佐久間「 また遊ぼうね♪ 」





深澤「 俺、時間あいたらすぐに連絡するから！ 」





宮舘「 Aちゃん、美希ちゃん。
君達に出会えてよかった！ありがとう！ 」





美希「 舘様ぁぁぁっ 」





渡辺「 卒業しても俺らはずっと仲間だし、
お前に何かあったらすぐに駆けつける。

だから1人で泣いたりすんじゃねーぞ？笑 」









涙でぐしゃぐしゃになった私は、
ただただ思い切り頷くことで精一杯だった。





そのうち目黒蓮の腕が肩にまわったことに驚いて、
嘘のように涙が止まる。









目黒「 安心してくださいよ。

俺がしっかり守りますんで！
この学校も、Aも。 」





向井「 先輩方を超えちゃうような？
歴史作ったりますわぁ！ 」





ラウ「 すぐに追いついちゃうんだから！！ 」









記念写真に映る私は、

第二ボタンがない制服を身に纏った彼らに囲まれて
世界一幸せそうな顔をしていた。









Fin.

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