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桐生さんに連れられてやってきたのは廃れた神社のような所だった。
鳥居らしいものがあるのでかろうじて神社であると分かるが、これがなかったらただの廃墟だと思っていただろう。
それほどに、この神社は廃れていた。
灯も何もなく、辺りを照らしているのは桐生さんの持っている懐中電灯だけ。
どこか不気味な雰囲気を纏う鳥居をくぐり抜け、整備された道を外れて森へ入っていく桐生さんを追いかける。
「あの、どこに向かってるんですか……?」
「とある村だよ。地図上でどれだけ探しても見当たらず、特定のルートでしか辿り着くことのできない"呪いの村"って呼ばれる場所。まぁ、地下都市だから地図で見当たらないのは当然なんだけど」
「聞くからにやばそうな村ですね。何か事件でもあったんですか?」
"呪いの村"なんて言うくらいだから何かあったんだろう。
そうでなければ"幻の村"なんて呼ばれてそうな場所にあるし。
怪事部に仕事が回ってくるという事は妖魔や邪鬼が大きく関係するもの。
どれだけ酷い死体なのか見当も付かないが覚悟くらいはしておいて損はないはずだ。
桐生さんから話された村での事件、それはどことなく平安時代を想像させる話だった。
歴史の授業で似たようなことを習ったような気もするが、それとこれとは関係があるのだろうか。
___事の発端は一ヶ月前。
当時の村長が突然死した次の日から奇妙なことが起きるようになったそうだ。
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作者名: x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/csshaihuya/
作成日時:2022年4月8日 13時