21個目 ページ24
侑「ほんでな、この間でっかい虫がおったんよ。こーんぐらいので・・・
五年生になるとクラス替えがあり私は治と離れた代わりに侑と同じクラスになった。違うクラスの治だが、一、二時間目の間は治もこっちに来て双子と私はいつもなら私の机に集まって話しているが、その日は侑しか来ていなかった。いつもと違う光景に変な感覚を覚えながら、この日ばかりは早く休み時間が終われと祈っていた。
＿＿＿＿＿放課後
「「A！一緒に帰ろう！」」
バチッ
同時に声をかけてきた二人の間に火花が飛んだような気がした
侑「なんや、Aは俺と帰るんやで」
治「はい？俺は朝一緒に帰る約束したんやで」
侑「社交辞令ってしてますかー？」
始まった、こうなるともう手が付けられない。二人は一歩も譲る気がないらしくぎゃーぎゃー騒いでいた。
「私一人で・・「なんやと！？お前だって俺のプリン食ったやん！」・・帰るで」
そんな言葉は二人には届くはずもなく、聞いてないやつが悪いと割り切ってひとりで帰ることにした
今思えば一人で帰ったことがまちがえだった気がする
「なんか言ってみなさいよ！」
「侑君と治君が迷惑そうにしてるのわからんの？どあほ」
「せやせや！」
下校途中、一人で歩いていたらクラスの子に一緒に遊ぼうといわれほいほいついて行ってしまった。行った先には十人ぐらいだろうか、大勢の女子に囲まれてしまった。
こうゆう場面になるときはたいてい治か侑の二人が私の近くにいてくれたため、こんなに大勢に囲まれることも今までなかったのだが、この日は二人がめんどくさくなって帰ってきたことがかえってあだとなった。
治と侑は中身はあれだが、顔はモテるためずっと一緒にいる私なんか目の敵にされることが多々あった
怖い
早く終われと心の中で祈りつつ、囲んできた女子たちにひたすら怒られていた
(ぜえぜえ・・・・・あれ、Aは？)
(え、あれ、ほんまや。何処いったんあいつ)
(宮瀬なら帰ったで)
((は！？))
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作者名：まう | 作成日時：2019年2月1日 21時
