15個目 ページ17
侑「なんや、結局お宝ないやん！」
治「ゲームとか買う想像してたからめっちゃ買いたくなってきたわ」
「残念やねえ」
世の中こんなもんか、とがっかりしながら元の場所に戻ろうとしたときふと、あることを思いついた
「せや！この中にタイムカプセル入れようや！」
侑「なんやタイムカプセルって」
治「そんなことも知らんの？あほやなあ」
侑「なんやと！じゃあせつめいしてみろや！」
治「いや、俺も知らん」
「いやなんやねん」
知らんのかい
「・・とまあタイムカプセルってゆうのは未来の自分に手紙を書いて埋めたりすることや」
二人はワクワクした顔で私の話を聞いていた
治「へえー、おもろそうやん」
侑「ええな、俺らもやろうや！」
「ほんなら明日それぞれ手紙もってこよう。私空き缶持ってくるわ」
治「なあなあ！今回見つけたお宝も一緒に入れよう！」
侑「お、それええな！」
「般若入れるん？」
侑「当たり前や！」
治「10年後に呪い帰ってくるで」
侑「そんならお前にはじき返してやるわ」
二人がまた言い争いをしているのを見ながら私は何かを忘れているような気がした。
外は夕焼けに照らされ始めてだんだんとオレンジ色になっていった。
夕焼け・・なんだっけ・・・・何しに来たんだっけ
うんうんと悩んでいた時侑が
侑「今日のおやつなんやろうなあ」
お菓子・・・・・・・あ
「あーーー！！！」
私は今日何をしに来たのか、忘れてた重大なことを思い出して大声を上げた
「「ビクッ」」
いきなり私が大声を出したせいで二人は驚いていた
治「な、なんやいきなり大声出して」
「お菓子！！今日お菓子買いに来たんやった！すっかり忘れとった！」
侑「うわ！！ほんまや！いま何時や！？」
治「今4時や！」
「まずい!門限ぎりぎりや！いそぐで！」
廃墟にどたどたと三人の足音が響いた。
未来の自分になんて書こうかな
そう思いながら7月の夕日に急かされながら商店街へと向かっていった
(侑、チョコはあかんやろ)
(やっぱあかんかな？)
(俺もAも解けたチョコなんかくわへんで)
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作者名：まう | 作成日時：2019年2月1日 21時
