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「(どうしよう……)」
誰もいないはずの放課後の教室。
なのに何故か運動部っぽい服を着た男子生徒が、片っ端から机の中を漁りまわっていた。
あまりにも不審な行動。まさか盗難？なんて嫌な思考が頭をよぎる。
登校2日目にして学校に忘れ物をした私。
ファイルには提出する書類が色々入っているから置いて帰る訳にはいかない。
幸い、電車に乗る前に気付いたが、いざ教室に入ろうとしたらこの様である。
扉の影からバレないように人物の様子を伺う。
男子生徒は「どこの席やねん、も〜」と独り言を呟いている。……何か探してる？
＿＿ガタッ
扉が音を立ててしまった。
「うわああああお！！」
爆音ボイスが教室に響き渡る。
驚いた彼は勢いよく振り向き、私とばっちり目が合った。
「ここクラスの人？」
「そうですけど……」
「よかった！」
な、何が。
私が彼の意思を全く汲み取れずあたふたと困惑していると「いや、あんなあ？」と言葉を続けた。
「蘭たんの席教えてほしいんだけど」
「ええ！？だ、誰ですかランタンって」
「あっごめんごめん！えっと、藤崎！藤崎蘭の席！」
「藤崎？藤崎さんならあそこの席……」
彼が探していたのは、絶賛出席停止中の藤崎さんの席だった。
後ろから2番目。私の前の席だ。
私が藤崎さんの机を指差すと素早く中を見て、入っていたプリント類をがさがさと乱雑に取り出した。
「こいつの家、俺の帰り道にあるからついでに届けてくれ言うてな。ほんま人使い荒いわぁ」
「そうだったんですか。仲良いんですね」
「んふふ、まあね！」
彼の足元を見ると青色のスリッパを履いていた。3年生だ。
私は本来の目的である自分のファイルを席から取り出してリュックにしまう。
「蘭たんの席の後ろの子やったんや」
「はい。名字が『ほ』から始まるんで」
「おーーい！！杉岡！！ミーティング始まるぞ！！」
グラウンドからこちらに向かって叫ぶ声が聞こえる。
「おー！！すぐ行く！！」
『杉岡』と呼ばれた目の前の彼は先程の爆音ボイスで返事を返す。
「部活あるから戻るわ！ありがとうな！……何さん？」
「
「穂高さん！」
「ありがとな穂高さん！」と彼は駆け足で教室から出ていった。
「……3年生と知り合いって、藤崎さん何者なんだ？」
まだ見ぬ同級生に謎が深まるばかり。
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ぱるぱる(プロフ) - けみすぅさん» お待たせしました……！ありがとうございます、頑張ります！！ (8月12日 15時) (
レス) id: 7a8872ac1a (このIDを非表示/違反報告)
けみすぅ(プロフ) - お待ちしておりました…、！！無理ない範囲で更新頑張ってください楽しみにしてます…♡ (8月9日 4時) (レス) @page18 id: 32d0e6279e (このIDを非表示/違反報告)
ぱるぱる(プロフ) - 八分雨_さん» ありがとうございます！！！！エモすぎて泣きました…… (2021年6月12日 20時) (レス) id: c973c4b273 (このIDを非表示/違反報告)
八分雨_(プロフ) - 初コメ失礼します！作品めちゃくちゃに大好きです！…夏終わりませんよね… (2021年6月10日 6時) (レス) id: 1ae85e2dd8 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるぱる(プロフ) - 散歩雨さん» ｱｯｱｯｱｯありがとうございます！！！！そう言っていただけてとても嬉しいです！伸びるように更新頑張ります！ (2021年5月28日 21時) (レス) id: be4d8b08b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱるぱる | 作成日時：2021年5月12日 0時
