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段ボール5箱 ページ8

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「はよざぃます〜………」



雑用係の朝出勤は緩いものだ
どの社員よりも緩く出勤、かつノーメイクノーヘアーセット

常に動く仕事を受け持ってるので見た目を気にしてる暇もない



「Aさーん!」

「あはい〜」



出勤して10秒

すぐこれだ



「コスメの荷物が届いてるはずなんだけど、それを倉庫まで運んでほしい!お願い!」

「了解でーす」

「ありがとう!」



その私には需要のないコスメとやらのリストを手渡され、荷物が届いてるであろうオフィスまで向かう

リストを手渡された時点で既に分かっていたけど…
確認までしろってことだよね……



「コスメ受け取りに来ました」

「あ、そこにある!よろしく〜」

「はい…」



目の前を早歩きで通り過ぎたスタッフさんが指を刺した先にある、大量の段ボール
軽く5箱はあるだろうか…

えっと…これを…遠い遠い倉庫まで運ばなきゃならないのか…



「はいはい…これっすね……」



…こんなこと今までたくさんあった
なんのこれしき………っ!

気合を入れて、段ボールを一箱持ち上げた
流石にコスメとなると重いな


長い道を歩き、広いロビーを横切り、コーヒー店の前を通り過ぎる

息が切れてきたところで、やっと倉庫まで辿り着く

いやぁこれ大変だなぁ……
そう思って段ボールを下ろし、腰を拳でトントンしてしばし休憩




yj「……あれA?お疲れ様」

「お疲れ様です…お早い出勤ですね」

yj「早くに目が覚めちゃって」



するとそこに、奥の曲がり角から姿を現したジェヒョクさん



yj「Aは朝から何してるの?腰痛めた?」

「あいや、ただの重労働です」

yj「…またこんな重いもの運ばされてるの?僕も手伝うよ」

「いえ?全く重くないので大丈夫です」

yj「なに、嘘つくのー、バレバレだからねー」

「…嘘じゃ」

yj「はいはい、まだ残ってるんでしょ、さっさと行くよ〜」



腰を叩く様子から察したのか、段ボールを一緒に運ぶと言って元来た道をジェヒョクさんが歩いて行く

アイドルがそんなことして、怪我させたくないんだけどな
怪我されたら私の立場が…



「いいんですよ…ジェヒョクさんは戻って下さい」

yj「いやだっ」

「ジェヒョクさん、怪我されたら困りますから」

yj「しないよ、しないけどもししたら介護してね」

「なぜそうなる…」



どこか楽しそうに軽い足取りで前を歩くジェヒョクさん

その足取りのままUターンしてほしい




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名無し92598号(プロフ) - このお話めっちゃ好きです!続き楽しみにしてます!! (1月6日 14時) (レス) id: 01e4d13d34 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しょうが風味のけーき | 作成日時:2024年1月5日 0時

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