宝石の世界では ページ11
昔、宝石の惑星があったとレッドメノウは語る。
そこには、それぞれの鉱石の神が住んでいたと言う。
その国では、まず1番上の立場にオリジナルの鉱石の神がいて、下の立場の者達は、オリジナルの力を少しだけ分けられた、神ではないが、人間でもない何かが住んでいた。
そしてある時、ダイヤの神子が産まれた。
オリジナルのダイヤの神だった。
その者は、オリジナルでは無い物も、それどころか、宝石の国の住民以外もオリジナルに変えられるという恐ろしい能力を持っていたそう。
生来激しい気性を持つダイヤの神子は、反乱を起こした。
その部分は省略するが、何やかんやあって9人のオリジナルが、ダイヤの神子を封印する事に成功したらしい。
しかし、封印しても尚周りを破壊し、ところ構わず傷つけるダイヤに惑星は破壊されかけた。
ダイヤの神子を封印した9人のオリジナルは、自らと共にダイヤを他のどこかに持っていくと言い出した。
周りの人達は止めようとしたが、9人はそれを振り切って地球に辿り着いた。
そこで、小さな島国に出会ったのだ。
あじあ、という括りに入ってはいるが、孤立した島。
ここならダイヤが暴走しても被害は最小限に抑えられるだろうし、ニホンジンには何故か魔力に体が拒否反応を起こさない唯一の人種だった。
9人はダイヤをそこの島国に置いて、それぞれ自分で選んだ者達に寄生した。
9人がニホンを選んだのはそこの人達の伝統的衣装と国の在り方が興味深かったのもある。
宝石の国と地球は余りに離れていて、しかも地球の空気は彼らの体を蝕んだのだ。
帰る力は既に無く、地球の空気にも触れられない。
なら、そこの住民に寄生すればいい。
そのお礼として、彼らに自分の能力を授けた。
最初の9人が寄生した内の3人のニホンジンは死んでしまった。
神の能力と膨大な魔力に、体が耐えきれなかったのである。
残りの依り代である6人も、実に短命だった。
依り代である人が死んでしまえば、次の者を依り代に。
そうして少しずつ色んな人に寄生していって、彼らは段々ニホンジンの体を変えて行った。
膨大な魔力に耐えられる体に、巨大な能力に耐えられる体に。
そこで、地球の空気に長く身を晒しすぎて耐えきれなくなった2人は、灰となって崩れた。
残りの者は悲しんだが、彼らは戦争に何年も身を費やしていたので、仲間が死ぬのには慣れていた。
その為、立ち直りも早かったと語る。
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