キュウビ、上機嫌 ページ27
「あーっはっはっは！いい気味だねェ！！」
大きく安堵の息を吐いた神楽達の耳に、
非情に愉快そうなキュウビの声が響く。
……ようやく静かになったと思ったのに……
とげんなりした様子で顔を上げる神楽と、周囲の者達。
「キュウビ様のナワバリにちょっかい出すから
こんな目に遭うんだよ。ザマァ見ろ！」
見上げれば、おぼろ入道が現れる直前に
姿を消していたキュウビがそこに戻って来ていたようだ。
まさに、高みの見物を楽しんでいたという事だろう。
「ズ、ズラ……？オラ達、
あのもんげーおっそろしい妖怪さ、倒したズラ……？」
「うん！凄かったよ、コマさん！」
ひとだま乱舞……まさかあんな凄い技を隠し持っていたとは。
興奮した様子のケータがコマさんを褒め称える。
しかしコマさんは今一つ実感が湧かないようで、
褒められても戸惑うばかりだった。
「キミ達をここに誘い出して正解だったみたいだねェ。
てっきりキミ達もやられると思ってたんだけど……フフ」
「うーん……どうやら私達はキュウビに踊らされていたようですね」
「えっ、どういう事？」
「……(この性悪狐め！)」
まだ上機嫌な様子のキュウビを見て、
ウィスパーが複雑そうな顔つきで言ったのに
驚いたケータが問いを投げかける。
それに対して答えたのは、神楽だった。
「私達をここへおびき出し、あの妖怪を倒させるのが目的でしょう」
「君は察しが良くて助かるよ。……フラワーロードで
ボヤ騒ぎを起こしたのは、この僕じゃない別の妖怪さ」
引火事件に関しては、キュウビも火の妖術を使うので
多少は疑われても致し方なかったが。
それでも桜町フラワーロードの事件の原因が自分だと
噂されるのは心外な事で、キュウビも随分と苛立っていたのだ。
「というか……君、この僕のことを知って居ながら
まさか騒ぎを起こしたのが僕だと思ってたんじゃないだろうねェ？」
「……なきにしもあらず、です」
「なんだい、それ」
十年振りかに久々に会ったかと思えば
憎まれ口かい、と呆れた様子で肩を竦めさせた。
「ま、これでも桜町の住み心地は気に入ってるんだ。だからキミ達が
真実にたどり着くまでは、守り神としての勤めを果たしてあげるよ」
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すみません、非公開にしてましたm(__)m
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花の巫女(プロフ) - 寝高麗☆とらじろーさん» コメントありがとうございます！ケータといつも一緒にいるのがジバニャンなので、有りです。 (2018年8月12日 17時) (
レス) id: a6d70f2405 (このIDを非表示/違反報告)
寝高麗☆とらじろー - フミちゃんの妖怪、コマさんはどうですか？ ←パートナー説があるので。 (2018年8月12日 15時) (携帯から) (レス) id: e5ef8f5494 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花の巫女 | 作成日時：2018年7月30日 21時
