神楽の謎 ページ16
「しかしお前さん、長らく顔を見なかったが、
今まで何をしとったんだ……」
ケータとフミが考え込んでいる傍らで、店主が神楽に問いかける。
それに対して、神楽は店主から視線を逸らしながら答えた。
「……少し、妖怪ウォッチを封印していたんです……」
「それで、これからどうするつもりだ？」
「やるべき事はあります。まあ、暫くは様子見ですが。
ケータやフミカをサポートしていくつもりです」
「そうか」
「…………？」
困った様な顔をして言った神楽に、どこか納得した様子を
見せる店主だが、ケータとフミには全くわからない。
恐らく……、二人が知らない所で通じ合っている部分があるのだ。
ケータは首を傾げさせていたが、改め直すようにして
息を吐いた店主が、彼に視線を向けた。
「さて、もっと強い妖怪と友達になりたいんだろ？」
「えっ？……う、うん。また妖怪ウォッチを強化してくれる？」
「ああ、その妖怪ウォッチはまだまだ強化出来るからな」
前回は夜に銭湯にまで行って苦労したお遣いがあったが、
今回はあっさりとウォッチランクを上げてくれた。
Ｃランクになって返って来た妖怪ウォッチは、
再びケータの左手首とフミの胸元に収まる。
「これでワンランク上の妖怪達が見えるようになった筈だ！」
「うん、ありがとう」
「ありがとうございます」
「だけどお前達……気をつけるんだぞ。
ランクの高い妖怪はそれだけ強いってことだからな！」
地味にキメ顔でケータに向けて言い切った店主に、
やっぱり以前会っていた時と全く変わっていないと笑う神楽。
言うこと成すこと全てが、以前と全く同じだった。
「何か可笑しいところでもあったか?」
「いえ、なにも」
店主に睨まれた神楽は、
すぐに笑うのを止めて澄ました様子で肩を竦めさせる。
……なんだかんだで、とりあえず仲は良いんだなあと
今日、初めてチョーシ堂の店主と
“懐かしい客”の関係性を確認した二人であった。
〜・〜・〜・〜
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花の巫女(プロフ) - 寝高麗☆とらじろーさん» コメントありがとうございます！ケータといつも一緒にいるのがジバニャンなので、有りです。 (2018年8月12日 17時) (
レス) id: a6d70f2405 (このIDを非表示/違反報告)
寝高麗☆とらじろー - フミちゃんの妖怪、コマさんはどうですか？ ←パートナー説があるので。 (2018年8月12日 15時) (携帯から) (レス) id: e5ef8f5494 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花の巫女 | 作成日時：2018年7月30日 21時
