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第53話 ページ6

このまま、



私は この人に


血を吸われてしまうの?









恐怖のあまり、



泣きそうになって

必死に堪えても





結局、堪えきれなくなって

涙が、頬を伝っていく








" その泣き顔、そそるわ "







そう言った



その人の 顔が


どんどん 私の首筋に 近づいてくる









もう、諦めるしかない







その人の唇が

首筋に触れた






その時









『 何してるんですか 』





聴きなれた 綺麗な声がして


思わず振り向くと





ともが、立っていた








薄茶色のはずの目は


深緑色に 光ってる








「とも、」





その人は、


私の首筋から 顔を離した







" やっぱり、智洋には

ばれるか(笑) "








その人が 私から離れた瞬間


身体が自由になる






それと同時に


上手く立てなくて








ともは、私のすぐ側に来て




私が しゃがみこむ瞬間に



脚の力が 入らなくなった


私を抱きしめた









『遅なって、ごめんな』





言葉が出なくて


首を横に振ることしか、出来ない







ともは、私を抱きしめたまま


振り向いた








『淳太くん、


Aには、

手を出さないでください』









淳太、くん?


この人、淳太っていう名前なんだ。








" その子には、自分の運命を

受け入れてもらわな あかんねん。"



" ともは、なんでその子に

本当のことを伝えへんの? "








その人が、そう言うと

ともの横顔が、少しだけ曇る






本当のこと?

ともは、何かを隠してるの…?









" それが出来ひんなら

俺が奪うつもりやけど "







その子、可愛えしなあ

そう言って、私を見て微笑む








『そんな事、

絶対にさせません』







そう言って、




ともは 私を抱きしめる力を


強くする









" ん〜、なんや、

つまらへんなあ


まあ、またいつか会いに行くわ "








その人は、




手を ひらひらと振りながら


余裕そうに笑って





夜空に向かって 飛んでいった

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ホッとココア(プロフ) - 漣さん» 漣さん、コメントありがとうございます。とても嬉しいです(;_;)これからも頑張ります。応援してくださり、本当にありがとうございます(;_;)これからも読んでくださると嬉しいです! (2018年1月6日 14時) (レス) id: 03aab38a7b (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いつも楽しみに読ませていただいてます!評価を1回しか押せないのが歯痒いくらい素敵な作品で、続きまだかなーなんてそわそわしてます笑これからも応援してます! (2018年1月4日 23時) (レス) id: 5c30d3d3e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ホッとココア | 作成日時:2017年11月12日 21時

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