第112話 ページ17
彼は 舌なめずりをして
私を見下ろし、
キャミソールの中に
その手が 滑り込む
素肌に触れる、生温かい手に
もう終わりだということを 知らされる
「…もう二度と、
来ないで…」
そう 呟くと
彼はそれを聞き逃さなかった
『俺は、
こんなに好きなのに？』
そう言って
デニムのポケットから
銀色に光る ナイフを取り出した
もう、殺 されるんだ
私の目から
次々と 涙が流れる
出逢った人たちの顔が
走馬灯のように 頭に浮かび上がる
死 ぬ前って、こんな感じなんだ
彼は
最期まで 愛おしそうに私を見つめて
私の 冷えた唇に
自分の唇を重ねた
それは 鎖のように
私の 自由を奪っていく
『愛してるよ、A』
涙でぐちゃぐちゃになった
私の顔を
これまでに愛おしそうに見つめる
狂った人間は
きっと 彼ひとりだけ
彼の唇が
薄く開く
『…殺 したいくらいに』
私を見下ろして
優しく微笑んだ
その時
「うっ、」
銀色に光る ナイフが
私の冷えた身体を 突き破り
鋭く、途轍もない痛みが
私の腹部を 貫いた
息が 止まる
懸命な 心臓の鼓動が
頭の中に響いた
赤黒い液体が
私の腹部から 溢れ出て
今まで 経験したことのない痛みが
私に容赦なく 襲い掛かって来た
涙が止まらないまま
意識が遠のいて行く
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yasunana0611(プロフ) - 続きが気になって仕方がない！！誰とどうなるんだろ、、 (2020年4月18日 0時) (
レス) id: d4e3e9e099 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーど(プロフ) - MARIさん» MARIさん、コメントありがとうございます（＾ν＾）楽しみにしてくださりとても嬉しいです。ありがとうございます。これからメンバーと関わりながら樹くんとの関係がどうなるのか書いていく予定です（＾ν＾） (2019年12月7日 22時) (レス) id: 82ae90b3a7 (このIDを非表示/違反報告)
MARI(プロフ) - わー！お久しぶりです！続きが読めて嬉しいです！主人公ちゃん大変な事になっちゃったけど、これから樹との関係がどうなるのか楽しみです★ (2019年12月4日 2時) (レス) id: de6259910f (このIDを非表示/違反報告)
かすたーど(プロフ) - ぶーさん» ぶーさん、コメントありがとうございます（＾ν＾）返信がだいぶ遅くなってしまい、すみません…！毎日楽しみにして下さり、本当に嬉しいです。ありがとうございます、頑張ります（＾ν＾） (2019年9月29日 19時) (レス) id: 2e466339d1 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーど(プロフ) - MARIさん» MARIさん、コメントありがとうございます（＾ν＾）返信がだいぶ遅くなってしまい、すみません…！久々の樹くんの登場なので書く私もなぜか少し緊張してます（笑）ありがとうございます、頑張ります（＾ν＾） (2019年9月29日 19時) (レス) id: 2e466339d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かすたーど | 作成日時：2019年5月7日 16時
