IV ページ5
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カチカチカチ…
カタカタカタ…
金に目がない私は稼ぎを命とし黙々と仕事を進める。
おかげで隣の高級マンションに住めているのだが、私は熱中しすぎると周りが見えなくなってしまうところがあるっぽく
みんなは、話しかけても無視されるから自分が死んだかと思うらしい
そしたらみんな声を揃えてこう言うんだ
「死人タイムが始まった」って…
悪気はないんだよね
ys「こんにちは〜二部のヨシです」
hs「おぉ、お疲れ様」
ys「Aいます？」
hs「あーAは…」
jh「ヨシヤ今は無理だと思うけど」
ys「え？なんで？」
jh「死人タイムだから」
ys「し、死人タイム？」
hs「いや、A今すっごい集中しててさ笑」
ys「あぁ、そうなの？じゃあ直接がいいのかな…？」
jh「いや、うん、まぁ…」
この仕事を終わらせれば約２日分の休暇が取れる…
いやでも今度の分も今のうちに進めたら給料アップにボーナスに、休暇までもが手に入るのでは…？
そうやって頭の中で換算し続ける私は頭から湯気が出てるかもしれない。
ys「Aーお疲れ様」
あれ？待ってこれ誰が下書きした？
めっちゃ誤字多くね？
ドヨチお前か？どうでもいい仕事私に丸投げ作戦？
ys「おーい」
まあいい。これもいずれ私の懐に金として舞い降りてくる労だ。
これを終わらせた後に今度の会議の資料作り…と
ys「えっ、と？聞こえてる？」
カチカチカチ…
ys「ねぇA？」
カタカタカタ…
ys「死人タイムってそういう…」
よしよしよし、順調だ。このまま進めれば…
とそう思って次のファイルを開こうとマウスを動かしたとき
頭部に激しい痛みが広がる。
「いたっ！！」
パソコンの画面から目を離し後ろを振り返るとそこに立っていたのは呆れ顔のジフンさん
jh「お前なぁ」
「ぁ、もしかして」
jh「ヨシが来てんの。そんくらい気づけよアホ」
「えっうそ」
ys「よっ」
「ごめん、めっちゃ集中してて」
ys「よくあることなんでしょ？大丈夫だよ笑」
「よくあること、まぁ、そうか…」
ys「これ渡しに来た」
「あ、ありがとう」
ys「あんまり無理しちゃダメだよ」
「ん〜安心して、大丈夫だから」
ys「信用できないけど〜」
第二部のエースを務めるヨシくん
歳上ではあるけど、彼もアサヒさんと同じで日本からの派遣で韓国に来た
なぜだか親近感があり、会社内で一番仲がいい友達だ
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作者名：かほ | 作成日時：2023年8月3日 23時
