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jw「あ、コーヒー買うんですか…?」
「あ、はいコーヒーを」
jw「な、なるほど、」
何が「なるほど」だよ…
いろいろと頭がパニックで働かないし、こんなときに限って汗かいてるし
なんならステージ前とかメイクしてるときに出会いたかった
「ここの練習生とか、?」
jw「ぁ、treasureっていうグループで、」
「あー、そうだったんですね…ごめんなさい分からなくて、」
jw「ぁあいや全然、!」
自販機の前に立って朝見たのと同じコーヒーを買った彼女は、気まずくならないようにと話を振ってくれた
なんだかすごく僕が情けなく感じる
「名前は?」
jw「パクジョンウです」
「ジョンウ、たぶんまだ高校生?」
jw「最近、卒業しました」
「어!おめでとう!」
jw「ありがとうございます、」
遠くから見ていたあの姿よりも、今近くにいる彼女は何倍も綺麗で、そして笑った顔が可愛い
「おめでとう」と祝ってくれるその声でさえ惚れるには十分だと思うくらい
jw「名前、聞いてもいいですか?」
「Aです、よろしくお願いします」
jw「こ、こちらこそ、A、さん」
「うんっ」
自分の服で手のひらを拭って差し出された手にそっと重ねる
あぁ、だめだ
どうにかなりそう
急に接近して近くに感じるAさんを、これまでよりももっと好きになる
どうしよう
手と手が触れる瞬間でさえ動画に残しておきたいくらい感動してるし、
手が触れてることにどきどきしてるし、
たくさんの感情が入り混ざって爆発しそう
「これからも頑張ってね、応援してる」
jw「ありがとうございます…」
「じゃあ、そろそろ戻るね」
jw「あ、」
そう言ったAさんは
ゆっくりと向きを変えると僕から離れていく
どことなく寂しくなる自販機の前
気づいたら伸びていた手
僕の目には彼女しか写っていなかった
どうしたって抗えないこの気持ちに蓋をするのはもったいないと思ったんだ
だから、勢い任せに彼女の細い腕を取って引き留めた
驚いた顔で振り返ったAさんは何も言わずに、僕を待ってくれた
jw「そ、その、次っ、いつ会えますか」
絞り切ったこの言葉
言い終わる頃にはAさんは少し口角を上げて
「…明日?」
と意地悪っぽく笑って言った
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なんでやねん(プロフ) - あさひくんのとこ5回くらい見てしもた。めっちゃ好きです!これからも頑張ってください! (2023年2月1日 0時) (レス) id: 81078256f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かほ | 作成日時:2023年1月20日 23時