長生きの手紙～桜吹雪が舞う頃に～【オリジナル】 (ページ13)

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第八話　染山さんページ13

きのうはよく寝たから、思うように進んだわ。

外食にでも行こうかしら。

でもあんまり東京のことわからないからなぁ。

今度修と来て、ちゃんと調べてから行こうかな。

「兎村さん、どっか食べに行こう？」

「染山さん」

荷物を片付けていたら、染山さんが話しかけて来た。

ちょうどよかった。

「はい。外食したいなと思ってたんですよ」

「良かった。いいお店見つけたからさ。一緒に行きたかったんだよね」

これを機に東京のこと教えてもらおう。

私は、フランス料理店に連れてきてもらった。

「奢るから、好きなの選んでいいよ」

え！？
奢ってもらっていいのかなぁ？

私の考えを見透かしたように

「そんな気にしないでよ。ほら、かわいい女の子に奢らないなんて非常識だろ？」

「へ？」

かわいい？

顔が熱くなる。

それに染山さん、私の考えわかりすぎじゃない？

「ハハッ、赤くなってる」

「からかわないでください！それより、お言葉に甘えて奢ってもらうことにしますね」

からかわれるの、得意じゃないんだから。

その後は、おいしいもの食べて、東京のこと教えてもらってと、楽しかった。

今は家。

修に、染山さんのこと報告しよう。

いい人だしね。

修の手紙を読んだ。

怒ると恐いなんて
当たり前でしょう？

まぁ、改善すべきなのかもね。

……修だけに怒ろう。

そう思って、手紙を書き始めた。