145時間目 ページ45
「かかと落とし…。あれは良いのが入ったな」
渚はカルマとの殴り合いに負け、地に伏せた。
僕の居る位置からは、渚は気絶しているようにしか見えない。
だが、僕には分かる。
渚は狙っているのだ。＿＿＿
カルマは近くに落ちていたナイフを拾い、渚の元へ歩く。
「君がアウトになるまでは手を出さないから。…さあ、驚かせて見せてよ。渚」
カルマのナイフが渚に振り下ろされる。＿＿＿瞬間だった。
「へぇ…、ここで使うか…！」
響く乾いた音。
渚が猫だましをカルマにやったのだ。
しかし、受けたカルマは…
「血…。舌を噛んだのか」
カルマの口から流れるものを見て、瞬時に状況を判断できた。
僕もカルマと同じように、ショックに耐える時に舌を噛むから。
僕は構えていた銃を下ろす。
ずっとこの姿勢のままジッとしていたからか、少し動いただけで骨が鳴る。
だが、それよりも
「そのカードを選んだか…！」
渚の選んだ選択肢を見て、驚きと同時に口がニヤける。
渚はナイフをカルマの横に投げたのだ。
渚の得意分野である暗殺を捨て、渚は…
「寝技…だっけ。格闘技はあまり分からないけど、あれは分かる」
完璧な体勢で決まっている…！
渚は格闘技でカルマに負けを認めさせたいらしい。
＿＿＿決まったな。
僕は周りに気づかれないように地面におり、銃をその場に置く。
そして、気配を消して二人の元へ、渚とカルマの元へ歩く。
声援を送る生徒達も、僕が二人の元へ歩いているのに気づいていない。
「ギブ、…降参。俺の負けだよ、渚」
＿＿＿カルマが降参の声をあげた。
それに気づいていないのか、渚は更にカルマの首を絞める。
渚の波長を読む。
…うん。大きい波だ。周りが聞こえていない。
君にその道は早すぎるよ、渚。
「＿＿＿殺す気かい？渚」
「ッ！？」
渚の首に指を指す。
渚が驚きの声を短くあげる。
こういう状況の人間には、少しの衝撃にも敏感に反応し、我に返る。
「赤チームが敗北を認めた。＿＿＿僕たちの勝ちだ」
渚にそう言って、審判の方を、烏間殿を見る。
「＿＿＿赤チームの降伏により、青チーム、殺さない派の勝ちとする！！」
その声が響いた後すぐに、喜びの声が響く。
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恵野(プロフ) - 柊りあさん» いえいえ！むしろありがとうございます泣 更新は現在時間が取れず出来ないのですが、今週の土日には時間ができるかもしれないので、その日を予定してます！ (2020年1月14日 21時) (
レス) id: d3fd993259 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - 更新頑張ってください！一からまた読み返したんですけど、やっぱり面白い……!!応援しています！(何回もコメントするの、しつこいですかね？) (2020年1月14日 20時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 柊りあさん» コメントありがとうございます。更新出来ない期間が長かったので、書いた内容を覚えておらず曖昧な所もありますが…汗 これからも見てくれると嬉しいです！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 6bb0d67502 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - この作品、面白くて好きです。これからも頑張ってください！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2019年10月24日 17時
