136時間目 ページ36
冬休み 年明け
E組校舎
「…兄さん」
「(人1)。今日は登校日ではありませんよ」
「知ってる」
僕は暗殺業を一時休止し、兄さんを助ける事に専念することにした。
「…兄さん、変わったね」
「それは貴方にも言えますよ」
「そう言うことじゃなくて！…その、中身っていうか雰囲気っていうか…」
「…貴方が言いたいことは分かりました。私はとある人物と出会って、変わることが出来ました」
「とある、人物…？」
「きっと貴方も知っていると思いますよ」
兄さんが口にした名前に、僕は目を見開く。
「雪村、あぐり。…茅野カエデ。いや、雪村あかりの姉か」
「そうです。やはり知っていましたか」
あの日、カエデが兄さんを襲った日に調べた。
あの名前は偽名。あの態度、表情は全て演技。
…羨ましい。僕の演技より遙かにレベルが高い。
流石に本職には勝てないや。
「貴方は自分の事を『弱い』って言っていますが…。貴方は十分に強い。身体を改造せずとも」
「！で、でも、兄さんずっと『弱い』って…！！」
「それは貴方の力を伸ばすための言葉です。…ですが、それが貴方の身をこのようにしてしまった」
「…っ」
兄さんの触手が僕の身体、髪に触れる。
それがくすぐったいほどに優しい。
「…(人1)も寿命が近いんでしょう？」
「…そうだね。身体を弄った代償さ。一応薬で伸ばしていたけど、触手を宿したせいで逆戻り。30まで生きれば良い方だよ」
「今すぐそれを取っ払えばいい･･･という訳でもなさそうですね」
「死ぬことは怖くないよ。そんなんじゃあの世界生きていけないもの」
兄さんの顔は悲しそうに笑っているように見えた。
「貴方はもう十分…いや。それ以上に強い暗殺者になりました」
「本当…！？じゃあじゃあ！！」
兄さんの言葉に僕はつい、その言葉を発した。
「＿＿＿『死神』の名を、僕に頂戴？」
ずっと欲しかったもの。
憧れていた、その名前を。その背中を。
その名前は彼奴が持っていて良いものじゃない。
兄さんにも認められた。
…なら、貰っても良いよね？
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恵野(プロフ) - 柊りあさん» いえいえ！むしろありがとうございます泣 更新は現在時間が取れず出来ないのですが、今週の土日には時間ができるかもしれないので、その日を予定してます！ (2020年1月14日 21時) (
レス) id: d3fd993259 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - 更新頑張ってください！一からまた読み返したんですけど、やっぱり面白い……!!応援しています！(何回もコメントするの、しつこいですかね？) (2020年1月14日 20時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 柊りあさん» コメントありがとうございます。更新出来ない期間が長かったので、書いた内容を覚えておらず曖昧な所もありますが…汗 これからも見てくれると嬉しいです！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 6bb0d67502 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - この作品、面白くて好きです。これからも頑張ってください！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2019年10月24日 17時
