140時間目 ページ40
「うっ、ゲホッ、ゲホッ…」
「自分が何をしようとしていたか、分かっていますか」
咳き込みながら立ち上がると、目の前には兄さんがいた。
ああ、僕兄さんに吹き飛ばされたのか。
「だって！！兄さんを殺すって言ってたから…ッ！！」
「私は生徒達に殺されるなら本望です」
「なんで…っ」
なんで、生きようとしないの
なんで、死にたいって思ってるの
なんで＿＿＿その目を、僕にむけてくれないの
醜い嫉妬が支配する。
そうか、僕。
Ｅ組の生徒にずっと嫉妬してたんだ。
「邪魔なんだよ…、此奴ら…ッ！兄さんがいなきゃ『落ちこぼれ』だったんだろ？変なもの与えるから、兄さんを殺す事が自分の存在意義なんて考える奴が出てくるんだ…ッ！！」
口から出てきて、止まることの無い言葉。
それは、ずっと押さえ込んでいたもので。
「(人1)、それは本心ですか」
「ああ本心さ！！大体、初めは此奴ら全員殺すつもりだったんだ！！でも…ッ、」
「でも？」
「＿＿＿兄さんが、大事そうに扱うから。僕に一度も向けてくれなかった目を、していたから、出来なかった…ッ」
“殺せば嫌われる”
僕にとって一番嫌のは、死ぬ事なんかでも、辱めを受ける事でもない。
＿＿＿兄さんに、嫌われることが、一番嫌だ…ッ。
「…(人1)、私は一度でも貴方のことを『嫌い』だと言いましたか？」
「…言ってない」
「ならば、私が貴方を嫌いになるであろう事も分かりますね？」
「…うん」
兄さんの言葉に、ワンテンポ遅く返事をする。
「貴方はきっと、心の何処かで
「別に、好きなんかじゃ…」
「ヌルフフフ。そうだったならば私が止めるより先に、貴方の腕に握られたナイフがカルマ君を刺していたはずですがね〜」
そう言いながら兄さんは、渚とカルマの方へ移動した。…一瞬でいかにも軍兵です、と言いたげな格好で。
「…僕が、彼奴らのことを『好き』？…そんな、訳…」
“ない”
…と、言葉が出るはずなのに、それを拒んでいる自分がいる。
こんな奴らを、僕が認めていると言うのか…？
「あり得ない…っ、あり得ない…！！」
この怒りをどうにかしたくて、生えていた木に向かって蹴り上げた。
木は、僕が与えた衝撃でミシミシを悲鳴を上げていた。
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恵野(プロフ) - 柊りあさん» いえいえ！むしろありがとうございます泣 更新は現在時間が取れず出来ないのですが、今週の土日には時間ができるかもしれないので、その日を予定してます！ (2020年1月14日 21時) (
レス) id: d3fd993259 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - 更新頑張ってください！一からまた読み返したんですけど、やっぱり面白い……!!応援しています！(何回もコメントするの、しつこいですかね？) (2020年1月14日 20時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 柊りあさん» コメントありがとうございます。更新出来ない期間が長かったので、書いた内容を覚えておらず曖昧な所もありますが…汗 これからも見てくれると嬉しいです！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 6bb0d67502 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - この作品、面白くて好きです。これからも頑張ってください！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2019年10月24日 17時
