134時間目 ページ34
身体を改造し過ぎた影響なのか
「…っ！？」
意識を失いかけたり、
「ぐっ、…ッ！！」
身体が痛んだり、
「う…っ。ごほっ、ごほっ」
急な吐き気に襲われたり。
抑えきれずに吐き出したものは
「血…っ！！」
ドロドロで鉄の匂いが漂う真っ赤な液体。
身体を弄っているのはラファエルだけど、それをお願いしたのは僕だ。
自分で自分を蝕んでいた。
「はいこれ」
「…なんだこれは」
洗面所で吐いた血を洗い流していると、タオルと共に渡された錠剤3粒。
「君の身体は壊れかけている。それを少しずつ修正していく薬だ」
「…流石、医学を学んでいるだけあるね」
錠剤を口に含み、水で流し込んだ後に渡されたタオルで口を拭く。
「…僕は元々科学者だ。だけど、闇医者に買われていた時期に記憶した医学の方が有名になってる。…僕の強みは瞬時に記憶できること。全て完璧にこなせるよ」
「…何が言いたい」
ラファエルを見上げてそう言った。
「君を初めて見た時、何でこんな子供がこの世界にいるんだろ、って思った」
「それはお前にも言える言葉だろう」
「まあね。…だからこの世界のについて教えてやろうって思ってた。態度も悪くしたつもり」
「…偽ってたのか」
「そうだよ」
そう言ったラファエルの顔はとても闇の世界の住人には見えなかった。
「年齢が近いって前言ってたでしょ？…ちょっと嬉しかったんだ」
「…お前、いつからこの世界にいる」
「…15の時かな。丁度『大学』を卒業した頃だ」
「15で大学を卒業…！？」
ラファエルの言葉に驚く。
彼は語った。自分の歩んできた人生を。
15までは普通の家庭で育ってきた男性だった。
しかし、彼の中に眠っていた才能が開花したことがきっかけで、闇の世界に連行されたのだという。
彼の才能、『瞬時に記憶できる』才能。
それは頭の中から出ていくことを知らず、ずっと残る。
例えるならメモ帳、ノートだろうか。
そんな人間、そりゃあほしがる。僕もきっとそう思うだろう。
才能が開花したのは小学生に上がった頃だという。
その時から目を付けていた、と攫った人間は言ってたらしい。
「君の仕事のいくつかなら出来るよ。…まあ殺す事には抵抗あるけど」
「…なら、今から言うこと全て習得して貰おう」
「勿論」
その日から少しずつ、仲が深まった。
そして、道具と思っていた彼奴の見方も変わった。
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恵野(プロフ) - 柊りあさん» いえいえ！むしろありがとうございます泣 更新は現在時間が取れず出来ないのですが、今週の土日には時間ができるかもしれないので、その日を予定してます！ (2020年1月14日 21時) (
レス) id: d3fd993259 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - 更新頑張ってください！一からまた読み返したんですけど、やっぱり面白い……!!応援しています！(何回もコメントするの、しつこいですかね？) (2020年1月14日 20時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 柊りあさん» コメントありがとうございます。更新出来ない期間が長かったので、書いた内容を覚えておらず曖昧な所もありますが…汗 これからも見てくれると嬉しいです！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 6bb0d67502 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - この作品、面白くて好きです。これからも頑張ってください！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2019年10月24日 17時
