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試合は終盤へ。
ボールはAが持っていた。
「おい、寄越せ！！」
「いいや、僕が決める！！」
Aと吹雪はどちらが最後にシュートを決めるか、とボールを味方同士なのに奪い合っていた。
「あっ！」
「俺に任せればいいんだよ！！」
Aを押し抜いて吹雪は上がっていく。
「むーっ、僕が決めたかったのにー！」
「なら、早くマークを抜けられるようにしろ」
「うっ」
吹雪の後ろ姿を見ながら愚痴を言っているAに、鬼道がそう言った。
事実なので、Aは言い返す言葉がない。
吹雪はDFを強引に突破し、イプシロン側ゴールへ。
「これが最後だ･･･！吹き飛ばせ！！“エターナルブリザード”！！」
先程と同等の威力の“エターナルブリザード”がイプシロン側ゴールへ迫る。
「来るか･･･。ならば、私も応えよう･･･！“ドリルスマッシャー”！」
デサームは新たな必殺技で“エターナルブリザード”を止めたのだ。
「まだあんな必殺技を隠してたの･･･！？くそぅ、僕が使わせたかった！！」
その光景をみて、違うところで意地を張るA。
他の皆はその必殺技に唖然としているのに、彼女だけが違うことを考えている。
デサームはボールを外へ放った。
「試合終了だ」
「なんだとっ！？」
デサームがそう言い、円堂がイプシロン側ゴールまで来てそう言った。
イプシロンの選手達はデサームの元へ集まっていく。
「(行かせるか･･･！僕は、君たちに訊きたい事が･･･っ！)」
Aはイプシロン達の元へ走って行く。
Aは円堂に抑えられている吹雪の隣で立ち止まる。
「待て！訊きたい事が沢山ある！！」
「･･･答える義理はない、A」
「！！」
Aはデサームに名前を呼ばれたことで分かりやすく反応する。
***
『治兄さんっ。皆が私を仲間はずれにする〜っ』
『前にAが転んで怪我しただろ？多分気を使ってるんだよ』
『私気にしてないもん！サッカーしたいしたい〜っ』
『なら、俺と一緒に入れて貰えるようにお願いしに行こう』
『うんっ！』
***
Aの頭に懐かしい記憶が流れる。
「行かないで･･･っ、“治兄さん”･･･っ！」
「！！」
Aの大きな瞳から一粒涙が零れる。
Aの呟きが聞こえたのか、デサームは驚いた目でAを見た。
それが、彼らが立ち去る前の最後の姿だった。
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恵野(プロフ) - 死神瞳羽さん» ありがとうございます…！ 中々更新に手が回らず、ずっと下書き状態で止まってるものばかりですが、作ったからには完結させたいと思っていますので、お時間あるときに覗きに来ていただければと思います！ (2023年3月12日 15時) (
レス) id: 78dc1b910c (このIDを非表示/違反報告)
死神瞳羽(プロフ) - 恵野さん» 他の作品も楽しみに待ってますね！ (2023年3月12日 15時) (レス) id: dad027b2bd (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 死神瞳羽さん» キャラの特徴掴めてましたか…！？ 所々こんな一面もありそうだなっていう想像や捏造がほとんどでしたが、違和感なく思えていただいてたみたいでよかったです！ (2023年3月12日 15時) (レス) id: 78dc1b910c (このIDを非表示/違反報告)
死神瞳羽(プロフ) - 恵野さん» いえいえ、恵野さんが作る作品は、面白いところもあるしキャラもちゃんと掴めているので見ていて、尊敬できます！ (2023年3月12日 15時) (レス) id: dad027b2bd (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 死神瞳羽さん» まだまだ拙い部分がありますが、そう言って頂けるとは感無量です泣 (2023年3月12日 15時) (レス) id: 78dc1b910c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2019年8月25日 19時
