177 過去編 ページ27
『A！貴方、サッカーに興味ある？』
『サ、サッカー？』
先日の件から音無･･･、春奈とは会話する機会が増えた。
そんなときに春奈に言われた。
『そうなのよ。今、部員を集めているらしいわよ』
『えー、でも男子サッカー部でしょ？』
『私、何もサッカー部に入れ、なんて言ってないじゃない』
た、確かに･･･。
『ただ、部員を集めているって言うのを新聞部で広げてくれって言われたのよ』
『ふーん。そもそも何で部員集めてんの？』
『何でも、あの帝国学園と練習試合するんですって！』
帝国学園。勿論、その名は知っている。
男子校らしいと訊いたので、入学を諦めたんだよね。
『へぇ･･･。是非とも見てみたいね。その試合何時？』
・
あの時見た試合は、正直言って期待外れ。
ましてや、僕を観察してくる人もいたし、居づらかった。
･･･サッカーを、痛めつける道具に使っていたし、見ていて苛立ちを隠すのに必死だった。
試合を見ていられなくて、帰ろうとした。
『まだだ！！まだ･･･、終わってねーぞ！！』
GKの人の声が響いたとき、嘘だろって思った。
ボロボロになってまで戦う姿に目を背けた時。
『誰だ彼奴！？』
『あんな奴、うちのチームにいたか！？』
＿＿＿豪炎寺修也。
炎のストライカーと呼ばれた選手が、雷門中のユニフォームを着て現れたのだ。
僕も彼の試合を見たことがあるから、実力を知っていた。
豪炎寺さんが入ったら、どんな試合になるかとても興味が湧いた。
最初、行動が読めなくて困惑したけど＿＿
『･･･！？嘘だぁ〜･･･』
必殺技もろくに使えないGKが、まさか必殺技を発動して止めるなんて思わなかったんだよね。
止めたボールは前線にいる豪炎寺さんへ。
彼の必殺技“ファイアートルネード”は帝国側ゴールへ刺さった。
得点が雷門に入ったと同時に帝国は試合を放棄したのだ。
まぁ、それはどうでも良くて＿＿＿
『おめでとう、雷門。･･･あーあ、僕もサッカーしたくなっちゃったな〜もう』
何だか、昔の自分を見ているみたいで楽しかった。途中からそう思ったけど。
明らかに見ていて弱い。僕は弱いチームは嫌いだ。
だけど、雷門は弱くても、不思議を嫌いとは思わなかった。
それともう一つ、思ったことは＿＿＿
『一人でするサッカーは、やっぱり楽しくないや』
兄さんがいないことの寂しさを再び感じたんだ。
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恵野(プロフ) - 死神瞳羽さん» ありがとうございます…！ 中々更新に手が回らず、ずっと下書き状態で止まってるものばかりですが、作ったからには完結させたいと思っていますので、お時間あるときに覗きに来ていただければと思います！ (2023年3月12日 15時) (
レス) id: 78dc1b910c (このIDを非表示/違反報告)
死神瞳羽(プロフ) - 恵野さん» 他の作品も楽しみに待ってますね！ (2023年3月12日 15時) (レス) id: dad027b2bd (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 死神瞳羽さん» キャラの特徴掴めてましたか…！？ 所々こんな一面もありそうだなっていう想像や捏造がほとんどでしたが、違和感なく思えていただいてたみたいでよかったです！ (2023年3月12日 15時) (レス) id: 78dc1b910c (このIDを非表示/違反報告)
死神瞳羽(プロフ) - 恵野さん» いえいえ、恵野さんが作る作品は、面白いところもあるしキャラもちゃんと掴めているので見ていて、尊敬できます！ (2023年3月12日 15時) (レス) id: dad027b2bd (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 死神瞳羽さん» まだまだ拙い部分がありますが、そう言って頂けるとは感無量です泣 (2023年3月12日 15時) (レス) id: 78dc1b910c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2019年8月25日 19時
