43時間目 ページ43
病んでいるような声音を気にしつつも、依頼だと言っているので訊く。
「依頼ですね。どのような内容で？」
「殺さなくていい･･･。だが、死ぬくらいの痛みは味わって貰わなくちゃナァ･･･！」
こいつ僕の話聞いているのか？
まあ依頼の内容は、今の言葉でどのような内容なのかは理解出来た。
「つまり、可愛く言うなら報復したい、と」
「おぉレオン･･･、わかってんじゃねーかぁ･･･。そうだよ･･･！俺がどんな思いをしているのか分からねぇあのガキどもに･･･。『潮田渚』には特になぁ！！」
『潮田渚』
その
そして、鷹岡明の状態はかなり危険な状態だと言うこと。
「他にも暗殺者は呼んであるけどよォ･･･。やっぱり暗殺界の五本の指に入る“レオン”が頼りになるぜぇ･･･！」
ひひっ、と不気味な笑い声が僕の耳元に聞こえる。
他にも誰かを雇っているのか･･･？
それは不味い。誰を雇っているんだ？生徒を死なせてはいけない･･･。
さりげなく、“レオン”らしく訊く。
「おや、私では不満ですか？既に雇っているのならば仕方ありませんね。･･･恐縮ながら、誰を呼んでいるのかお聞きしても？」
「＿＿＿＿、＿＿＿＿、＿＿＿＿って奴さぁ･･･。まずはそいつに毒を作らせてなぁ？ガキどもに飲ませるのさぁ･･･」
＿＿＿上手く吐いてくれたな。
それに、幸いなことに三人とも僕の“知り合い”だ。
何とか最悪な状況は避けられそうだ。
「ありがとうございます。では日時などをお聞きしてよろしいですか？」
「＿日だ。報酬金はその日でいいよなぁ」
「勿論です。では前日には伺います」
通話を終了する。
まずは彼奴に＿＿＿
「わっ！！」
「っ！？ラファエルお前なぁ･･･！」
いたずらに成功して嬉しいのか、ニコニコとしたラファエルがそこにはいた。
「顔が怖いよ？コーヒー飲む？」
「･･･ああ、頼む」
「うん。おっけー♪」
ラファエルがコーヒーを入れてくれている間にとある電話番号を探し、通話を試みる。
「･･･レオンだ。お願いがある」
「お前から連絡くるなんて珍しいな。どうした？」
「お前、＿日に依頼が入っていないか？」
「？ああ、入っているが･･･」
「同じ依頼に僕も雇われた。そこで、お願いしたい事なんだが＿＿」
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作者名：恵野 | 作成日時：2019年6月7日 21時
