31時間目 ページ31
授業開始のベルが鳴り響く。
僕は机の上に散乱にしたままだったテストの解答用紙を見る。
･･･100点が当たり前。
僕は暗殺界で最も恐れられる
人に恐れられて当たり前。全てをこなせて当たり前。
だけど＿＿＿
「まさか五教科以外の点数が･･･」
「五教科総合一位の弱点が･･･」
･･･こそこそと言わなくても、全部聞こえているんだけど？
「流石に実技教科のテストは無理だよ！！実技なんだから、用語は覚えなくたっても実際にできればいいんだ！！」
「「「認めた！？」」」
そう。僕は五教科以外の点数は散々な結果だったのだ。
大丈夫だ。70点あるし、基本的なことは覚えているさ、うん。
というより･･･。
「何で寺坂と吉田と村松と狭間は家庭科100点取っているんだよ！？普通五教科を頑張るだろう！？」
「そうですよ！Aさんと同意見です！！それに、家庭科なんて･･･」
ターゲットもそう思ってくれてたんだね！！嬉しいよ！！
と、いつものポーカーフェイスが完全に崩れてしまっているが、仕方ない。仕方ないんだ･･･！
というより、
「なんてって･･･。失礼じゃね？殺せんせーとA？五教科最強の“家庭科さん”にさぁ」
赤羽の言葉で盛り上がるクラス。
･･･てか赤羽、さりげなく僕の事Aで呼んだな･･･。別にいいけど。
倉橋が「合計触手十ぽーん！」と音符がついてそうな口調で言う。
･･･ターゲットの顔、酷いくらいに怯えているな･･･。
「それと殺せんせー、これはみんなで相談したんですが･･･」
磯貝が手をあげて、ターゲットに賭けの戦利品であるリゾート地で暗殺を行うと話す。
案の定、ターゲットは頭が追いついていないのか、目をパチパチとまばたきしている。
・
「･･･さて、Aさん。君には五本の触手を破壊する権利がありますが･･･」
落ち着いたターゲットから、僕はそう言われる。
「ああ。そのことなんだけど、僕パスで」
皆がえ？と言いたげな顔で僕を見る。
一瞬で僕に注目が集まった。
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夢主 五本
中村 一本
寺坂 一本
吉田 一本
村松 一本
狭間 一本
と言う計算
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作者名：恵野 | 作成日時：2019年6月7日 21時
